ワクチン接種大規模会場ガラガラ…64歳以下の予約受け付けも検討 対象地域は全国へ拡大

[ 2021年6月11日 05:30 ]

新型コロナウイルスワクチン大規模接種センターの東京会場に向かう人たち
Photo By 共同

 防衛省は10日、自衛隊が東京と大阪で運営する高齢者向けの大規模ワクチン接種センターの対象地域を、首都圏と関西の計7都府県から全国に拡大したと発表した。新規予約に多くの空きが出ているため。12日午前7時からは新たに電話予約も受け付ける。64歳以下の予約受け付けも検討に入った。

 防衛省によると、10日午後5時までに、東京会場が14万件の予約枠に対し約11万4000件、大阪会場は7万件のうち約4万7000件の空きがあるガラガラ状態。予約急減は、市区町村の接種態勢が整ったことなどが要因として浮上している。

 大規模接種センターは菅義偉首相の大号令で開始したが、予約の勢いが急失速して方針転換を余儀なくされた格好。防衛省の大規模接種対策本部長を務める中山泰秀防衛副大臣は全国に対象地域が広がると人出を増やす可能性があることに関し「ワクチン接種のための移動は不要不急の外出には当たらない。集団免疫を可能な限り速やかに獲得することが望まれる」と強調した。永田町関係者は「前例がなく手探りなのは理解できるが、行き当たりばったり感が否めない」とグダグダな対応に苦言を呈した。

 一方で、自治体や民間企業は接種推進のためにさまざまな知恵を絞っている。全国的な広がりを見せているのが「ワクチン特典」。接種を済ませた人が「接種済証明」を提示すると、買い物などで割引サービスを受けられる。神奈川県横須賀市では、集団接種会場にもなっている地元百貨店「さいか屋横須賀店」で接種者に割引。市の担当者は「接種推進とともに、市内経済の早期回復が大きな目的です」と説明した。鳥取県三朝町の三朝温泉にある老舗旅館「大橋」では、接種証明を提示すれば宿泊料金を10%引き。小林登総支配人(61)は「ワクチン接種が済んだ方は少しでも明るく楽しい気持ちで宿泊してほしい」とする。国民の頑張りに政府がどう応えていくか。ワクチン接種政策の今後に厳しい視線が注がれそうだ。

 【海外のワクチン特典】
 ☆高級マンション 香港の大手不動産会社がワクチンを接種した市民を対象に、1080万香港ドル(約1億5000万円)のマンションが当たる抽選を開始すると発表した。

 ☆マッチングアプリで優遇 英国ではマッチングアプリのプロフィル欄に「接種済み」と表示することができる。この試みは米国でも導入済み。接種済みの人の会員ランクを無料でアップグレードするアプリも。

 ☆大麻 米国・ワシントン州の大麻販売店では、ワクチンを接種した21歳以上の住民に大麻を無料提供するサービスを実施。

 ☆猟銃・散弾銃 米国・ウェストバージニア州では、ワクチン接種の特典の中にはカスタムメードの猟銃や散弾銃がある。さらに、狩猟の生涯ライセンスに当選するチャンスもある。

 《国会議員のワクチン接種は7月開始》与野党は10日の衆院議院運営委員会理事会で、国会議員に対する新型コロナウイルスワクチンの職場接種を早ければ7月に始める方針で大筋合意した。国会内に会場を設け秘書や政党職員も対象。参院も同様の対応を検討する。国会議員への先行接種には慎重論が多かったが、民間企業や大学で始まる接種の状況を見ながら実施することで容認に転じた。

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