菅首相「私自身は主催者ではない」 五輪開催の判断基準示さず「国民の命が前提」

[ 2021年6月7日 20:33 ]

参院決算委で立憲民主党の福山哲郎氏の質問に答弁する菅首相
Photo By 共同

 菅義偉首相は7日の参院決算委員会で、東京五輪・パラリンピック開催が可能となる具体的な基準を明言しなかった。「国民の命と健康を守るのが首相たる私の仕事で、開催の前提だ。守れなければ実施しない、というのが当然だ」と語った。野党は政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(尾身茂会長)に開催条件を諮るよう要求。尾身氏は「そういう立場にない」としながらも、五輪実施に伴うリスクを分析し、専門家として独自に提言する意向を重ねて示した。

 「国民の命と健康を守る」点を開催の前提条件だと繰り返す首相を、立憲民主党の水岡俊一氏は「前提が崩れたときに中止の選択肢を取れるのか」と追及。首相は「私自身は主催者ではない」とかわし、前提条件について国際オリンピック委員会(IOC)にも伝えると強調した。

 新型コロナの緊急事態宣言が発令されている中での五輪開催の可否については「さまざまな声を受け止めて取り組みを進めたい。まずは宣言の解除に全力を挙げたい」と述べるにとどめた。

 尾身氏は五輪に伴う感染状況への影響に関し、独自に提言する方針を表明している。決算委では「開催によるリスク、どう低減できるかの選択肢を含めて示すのが責務だ」と訴えた。

 提言を「自主的な研究成果の発表」と位置付けた田村憲久厚生労働相は「一般論で申し上げた」として、報道は真意とは異なると釈明した。

 野党の分科会への諮問要求に関し、西村康稔経済再生担当相は「そういう権限はない」と拒否。一方で専門家の指摘を踏まえ、五輪が病床や重症者数に与える影響を分析し、国民に示すとした。

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