日本の“ゆるい”入国条件で大丈夫?インド新変異株 毒性15倍

[ 2021年5月9日 05:30 ]

 東京都は8日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1121人報告されたと公表、緊急事態宣言が4月25日に発令されてから1日当たりの発表数で最も多くなった。大型連休の影響で一時的に感染者数は減少したが高水準で推移。変異株の増加による感染拡大が懸念されている。

 関西圏と同じく都内の流行主体は従来株より感染伝播(でんぱ)力が強い英国株に置き換わってきたが、インド由来の二重変異株も6日までに5例確認されている。

 インドでは現在「100年に一度の危機」と言われる感染爆発が起きている。政府が8日に発表した1日当たりの死者は4187人で、初の4000人超え。1日当たりの感染確認も3日連続で40万人を超えた。

 この状況下で、新たな変異株として恐れられているのが「N440K」、通称「AP変異株」だ。インド南東部アンドラプラデシュ州で確認されたことから、同州の頭文字を取って呼ばれている。その存在は昨年のうちに認識されていたが、感染拡大のコントロールが利かなくなったことで、再び注目されるようになった。

 現地の英字紙「ザ・ヒンドゥー」(電子版)は「AP株は15倍超の毒性を持つ」との見出しで専門家の報告を紹介。「二重変異株より強力かもしれない」「感染して3~4日で重症化する」などと報じた。インド国内で混乱が広がり、細胞・分子生物学センターが「記事の基になった実験では人間の免疫が考慮されていない」などと慌てて声明を出す事態になっている。

 インド変異株の流入、まん延防止の水際対策は現在、各国・地域の最優先事項。国際医療福祉大の松本哲哉教授(感染症学)は7日に開かれた感染症学会で「今までより広がりやすいと考えられる。迅速かつ厳格な対策が急務」と警告している。米国などはインドからの入国を厳しく制限しているが、日本では、あす10日からインドからの入国者に対する隔離期間をこれまでの3日間から6日間に延長するだけ。これで、本当に新たな変異株の流入を食い止められるのか。政府の“漏れが多い水際対策”に、国民の不満、不安が募るばかりだ。

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