丸川五輪相、小池都知事に苦言 五輪時の医療体制問い合わせも無回答「戸惑っている」

[ 2021年4月28日 05:30 ]

丸川珠代五輪相
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 新型コロナウイルス感染状況を踏まえた東京五輪・パラリンピック実施時の医療提供体制の在り方が議論となる中、丸川珠代五輪相は27日の会見で、東京都の考えについて「いまだ何も届いていない」と苦言を呈した。小池百合子知事に明確に矛先を向けた形だ。

 丸川氏は大会組織委員会が日本看護協会に看護師500人の確保を依頼したことに関し、「地域医療に多大な負荷をかけないのが大会開催の前提」と明言。こうした文脈の中で、政府のサポートについて問われ、「東京都がどのように取り組んでいくのか、具体的なことをまだお示しいただいていない」と都政批判の口火を切った。

 「現場にどのような(医療)資源があるのか一番把握しているのは東京都。大会主催者としての責任、一方では医療現場を預かる者としての責任をどのように果たすのか、明確な発信なり方向性なりを示していただかないと、どのようにご支援申し上げればよいのか、非常に戸惑っている」と不満を表明した。

 丸川氏によると、「(五輪は)医療への負荷が一番大きい」として、約2週間前に都側に医療提供体制の考えについて問い合わせたものの、この日までに明確な回答はない。

 小池氏は丸川発言について報道陣に「既に実務的に詰めている」とし「連携しながらやっていくことなのでコミュニケーションを取る必要がある。安全安心な大会にすべく、それぞれが力を出していく」と強調。苦言への答えを避けた印象だ。

 小池氏の言動は五輪開催直前となる都議選(7月4日投開票)も関係していそうだ。自民党都連の顔でもある丸川氏と、同党に弓を引く形で知事選に打って出た小池氏は犬猿の仲。失地回復を目指す自民党と公明党が再接近したが、地域政党「都民ファーストの会」特別顧問の小池氏は情勢を見極めているとみられ、都議選対応を明確にしないでいる。

 五輪時の医療提供体制の考えについても、中止決定も視野に入れ、批判を招く“前のめり姿勢”と映らないよう回答を留保しているのではと指摘する声も出ている。丸川氏の苦言は小池ステルス戦略をあぶり出す神経戦の側面もありそうだ。

 《28日5者協議》小池氏と丸川氏は28日、政府、組織委、国際オリンピック委員会(IOC)などの代表者による5者協議で顔を合わせる。この場で観客数の上限に関して一定の方向性を示す見通し。選手向けのコロナ対策に関する「プレーブック(規則集)」第2版も公表する。また、新型コロナ対策に関する調整会議も行われ、海外選手の出入国などに関して話し合われる。

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