大阪、全国初「まん防」適用へ 宣言解除後に感染急拡大、1カ月で10倍超

[ 2021年4月1日 05:30 ]

 政府は3月31日、新型コロナウイルス緊急事態宣言に準じた「まん延防止等重点措置」(まん防)を大阪府に適用する方針を固めた。府が同日要請した。4月1日の政府対策本部で正式決定する。適用されれば全国初。菅義偉首相は西村康稔経済再生担当相ら関係閣僚と対応を協議した。宮城、兵庫両県を対象とする方向で最終調整。感染が再拡大する山形、沖縄両県の意向も確認している。大阪、宮城、兵庫の期間は5日から5月5日で検討する。吉村洋文府知事は大阪市域を対象とすると表明した。

 首相は官邸で記者団に対し、大阪府への適用を政府対策本部に諮ると説明。他の地域への適用に関して「自治体としっかり連携しながら対応したい」と語った。

 大阪府の新たな感染者は599人。府に対する緊急事態宣言が解除された3月1日の56人からわずか1カ月で1日あたりの感染者は10倍超に膨らんだ。吉村氏は「感染は完全に右肩上がり。(1日あたりの)過去最多の654人は優に超えるだろう」と覚悟した様子で語った。

 「まん防」は、ある特定の地域から都道府県全体に感染が広がる前に集中的な対策を講じるのが目的。都道府県知事は飲食店への営業時間短縮などを命令でき、応じない場合は20万円以下の過料を科すことができる。

 吉村氏は適用後、大阪市内の飲食店に対する午後9時までの営業時間短縮要請を午後8時に前倒しする方向。店には客席を仕切るアクリル板のほか、換気を促すための二酸化炭素(CO2)濃度センサーの設置、マスク不着用者の入店禁止、退出要請を求める。利用者に対しては「マスク会食」を義務化し、会話中の着用徹底も求める考えだ。

 感染が急拡大している主な原因は春休みや歓送迎会シーズンで飲み会やコンパが増加したことにあるという。新規感染者のうち10~30代が5割を超えている。吉村氏は「市中における変異株も増えており、強い危機感を持って対応していきたい」と語った。重症者用の病床使用率は3月30日時点で40・2%まで上昇している。

 列島に「第4波」が襲いかかる中、大阪の対策がどの程度の効果を発揮するか試金石となる。

 ▽まん延防止等重点措置 緊急事態宣言に至る前に感染拡大を抑えるため、新型コロナウイルス対応の改正特別措置法に新設された措置。発令する際は、専門家の意見を踏まえ首相が対象地域と期間を定める。知事は、飲食店へ営業時間短縮やマスク不着用者の入場禁止などの命令を出すことができ、命令に従わない事業者に対して行政罰である過料(20万円以下)を科す規定が設けられた。

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