被災地の今の風景 宮城県気仙沼市岩井崎「潮吹岩」…津波にも打ち勝った「奇跡の横綱像」

[ 2021年3月5日 05:30 ]

光る東北人魂(1)

宮城県気仙沼市岩井崎にある「秀ノ山雷五郎」の像
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 東日本大震災から10年。甚大な被害を受けた被災地の今の風景を、また、そこに暮らす人々の声を、「光る東北人魂」と題して写真とともに3回連載で紹介する。

 土俵上で勢いよく塩をまく力士のようだ。宮城が生んだ江戸時代の第9代横綱「秀ノ山雷五郎」の像が気仙沼市岩井崎の「潮吹岩」とダイナミックな競演を見せている。

 東日本大震災では近隣の気仙沼向洋高校や冷凍工場は12メートルの大津波で壊滅状態だったが、銅像は倒されることもなく踏ん張った。

 穏やかな太平洋に向かって右手を大きく伸ばしている「奇跡の横綱」。現役時代の身長は1メートル64、体重158キロ。一度は「相撲不適」を言い渡された小兵力士が横綱になったのは入門から19年目、実に38歳の時だった。不屈の精神でハンデにもめげず稽古を積んで諦めなかった。

 通算幕内戦績は112勝21敗32分3預。地元の小学校では道徳の教材にも出てくる。打ち寄せる波と空気の圧力で潮を勢いよく吹き上げる「潮吹岩」との絶景は、被災地に勇気と安らぎを与えていた。(高橋 雄二)

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