“イラ菅”首相炎上、山田広報官隠し批判「ぶら下がり」質問攻めに語気強め打ち切り

[ 2021年2月27日 05:30 ]

 政府は26日、新型コロナウイルス緊急事態宣言に関し、首都圏を除く6府県について2月末での解除を決定した。しかし、この重要局面で菅義偉首相は記者会見をスルー。司会役は山田真貴子内閣広報官。首相の長男らから高額接待を受け問題化したばかりで「山田氏隠し」との批判が高まる中、首相は記者団の質問に短時間応じる「ぶら下がり」で済まそうとし、質問が途絶えない炎上気味の事態となってしまった。

 政府対策本部で一部解除を決定した後「ぶら下がり」に応じた首相。冒頭で解除の判断について説明し終わると、早速厳しい質問攻めに遭った。

 重大な決定をしたにもかかわらず会見しないのは山田氏の問題が影響しているか問われ「全く関係ありません」と否定。続けて「(山田氏は)現に昨日、国会で答弁されてきたことも事実じゃないでしょうか」とかみ合わない返答をした。

 当初は対策本部の後に開かれるよう準備が進められていた会見を見送った判断を正当化するかのように、最初の宣言が発令中だった昨年5月に関西3府県の解除を決定した際、安倍晋三首相(当時)が「ぶら下がり」で対応したことを念頭に「そういうことも事実であります」と“前例踏襲”を強調した。

 首相の説明に納得しない記者から、その後も会見しない理由を問う質問が集中。「会見を行わず国民の協力を得られると思うか」「就任時に“前例打破”を掲げていた」などと突っ込まれると「あのー、こうして、ぶら下がり会見をやっているんじゃないでしょうか」「(3月7日の全面解除に向けて)そんなに待たなくて(会見が)あるわけですから」などと返した。

 開始から10分を超えると、顔は紅潮。いら立ちを隠すこともなく、険しい表情になっていった。経済対策やワクチン関連の質問が続いた後「よろしいですか」と打ち切りにかかった首相に「もう少しお願いします」と食い下がる記者団。「最後にしましょう」と応じたものの、農水省も含めた接待問題、政治とカネの問題と続くと、「私も時間がありますから。だいたい(質問は)出尽くしているんじゃないですか。先ほどから同じ質問ばかりじゃないでしょうか。よろしいですか」と語気を強めて打ち切った。記者団との応酬は18分間、答えた質問は約30に及んだ。

 会見を開いていれば山田氏の前で接待問題に質問が集中するのは必至だったが、それでも整然と進んでいったとみられる。首相は自身の判断でぶら下がりで済ませ、いら立ちをあらわにした姿を国民にさらすとともに「説明しない首相」との印象を改めて国民に植え付けることとなった。

 《発信力不足を露呈》官房長官時代は毎日2回の会見を欠かさず続けた菅首相だが、首相就任後は会見をしないことで批判を呼んだ。安倍晋三前首相は、コロナ禍が深刻化した昨年2月末から辞任表明した同8月下旬までの半年間で10回以上会見。これに対して菅首相は、9月16日の就任会見後は第3波の感染拡大が進む中、12月4日まで約2カ月半も会見しなかった。ぶら下がり取材には応じたが、準備した紙を読み上げるだけ。追加の声掛けに応じず、立ち去る姿がテレビなどで報じられた。国民の反発や内閣支持率の低下を気にしてか、その後は会見の頻度が増加。だが、プロンプター(原稿映写機)を導入するなど、与党議員からも「発信力不足」との声が漏れている。

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