橋本新会長 やっぱり離党、ドタバタ急転背景に“自民のドン”二階幹事長

[ 2021年2月20日 05:30 ]

就任あいさつを前に、職員から花束を受け取る東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本会長(中央)
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)は就任から一夜明けた19日、丸川珠代五輪相(50)と引き継ぎを行い、都庁に小池百合子知事(68)を訪ね面会した。五輪に向け女性3人の新体制が始動した。自民党所属の参院議員と兼ねることに批判が集まっていた橋本氏はこの日、離党届を提出。一度は離党しないと公表したが、約3時間後に急転撤回。ドタバタのスタートとなった。

 この日午後、橋本氏は党本部で二階俊博幹事長(82)と面会し、離党届を提出。記者団に「透明性を持って国民に歓迎される会長を務めるには、政党に所属していては国民に理解してもらえない」と説明し、参院議員辞職に関しては「尊い議席はこのまま守りたい」と否定した。

 午前に二階氏と面会した後は、記者団に離党の考えを否定。だが、この日2回目の二階氏との面会後、一転して前言撤回となった。

 ドタバタ劇の裏に、自民党を牛耳る二階氏の存在が見え隠れする。この日午前、橋本氏は二階氏との面会前に出席した自民党北海道議員の会合でも「IOC(国際オリンピック委員会)や党本部などと相談し議員辞職や離党は必要ないとの判断に至った」と出席者に説明。「議員辞職はまだしも、離党は不可避」(組織委関係者)が大方の見方だっただけに、周辺には驚きの声が上がった。

 五輪憲章にうたわれている政治的中立。過去にロンドン五輪組織委員会の会長を務めたセバスチャン・コー氏が上院議員と兼任した例があるが、上院は終身任期制。選挙で選ばれた自民党議員とは立場が違う。

 女性蔑視発言から引責辞任した森喜朗前会長(83)も、愛弟子の橋本氏に組織委会長になるには「離党して議員を辞める必要がある」とはっきり伝えていたとされる。「橋本氏が議員辞職や離党に難色を示したので、決定まで時間を要した」(同関係者)という。

 離党せず会長職を務める選択に野党や世論が猛反発。橋本氏も五輪開催や国会審議への影響を回避するため、離党に方向転換した。

 元アスリートでもあり、政界の父と慕う森氏の姿勢からも、橋本氏は当初から離党の必要性は理解していたと思われる。「橋本さんは、離党しなくていいと勘違いしてしまっていた。党本部、いわゆる二階さんが離党しなくてよいとしたのでしょう」(自民党若手議員)と、二階氏からの許可があったとの見方がある。「離党せず」を翻意したのも二階氏との面会直後。与党関係者は「二階氏の言動に橋本氏は振り回されたようだ」と話した。

 組織委の混乱を鎮めるために就任した新会長のブレた決断。離党という判断ですら背後の重鎮の意見で変わる橋本氏の判断力、運営力の危うさが、いきなり露呈する形になってしまった。

 《家族に反対されていた》橋本氏はこの日夕、日本テレビ「news every.」に生出演。離党について「当初IOCの見解は“問題ない”ということだったが、大臣を兼務することは許されないので、辞職し行動規範を順守して会長職を全うしたいと考えた」と明かした。会長就任には家族の反対があったと言い「子供たちに“オリパラ担当で最後まで頑張るのがお母さんらしい”と言われ悩んだ」と告白。「検討委員会の内容をうかがい“アスリートファーストの大会を成功させるのは、アスリート出身の橋本しかいない”と言われ私の魂に火が付いた」と語った。

 《初日あいさつ「魂込めて全う」》橋本氏は新たな職場となった都内の組織委に初出勤し、リモートを通じて全職員にあいさつ。「オリンピアンとしての魂を込めて会長職を全うする」と決意表明した。内閣府では、後任となる丸川五輪相と引き継ぎ式を行い、コロナ対策など重点的な課題を伝達。都庁では小池知事を表敬訪問。「会長という立場で小池知事とやっていけるのは大変に光栄」と話し、小池知事も「スケートも自転車も最後の1周は凄く厳しいと想像する。今、我々はそこにいると思う」と橋本会長が携わった競技を現状に重ね、協力する姿勢を示した。

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