島根、五輪聖火リレー中止検討 丸山知事、コロナ下で「開催すべきでない」

[ 2021年2月18日 05:30 ]

島根県の聖火リレー実行委員会を終え、記者会見する丸山達也知事
Photo By 共同

 島根県の丸山達也知事は17日、県内で5月15、16日に実施する予定だった東京五輪の聖火リレーについて、「開催すべきでない」と中止の意向を表明した。県の聖火リレー実行委員会で明らかにした。

 丸山氏は新型コロナウイルス感染拡大防止においての政府や東京都の対応に不満があるとし、「今の時点で中止をお願いするわけではない。状況を見て、(政府と東京都の対応が)改善するかどうか改めて判断したい」とも述べた。委員会終了後の記者会見で、五輪自体の開催にも反対する考えを表明した。

 3月25日に福島県からスタートし、47都道府県を巡る予定の聖火リレー。各都道府県が感染拡大防止とイベント盛り上げの両立に苦心し準備を進めるが、五輪組織委員会からの具体的なガイドラインがまだ出ておらず「早く決めてほしい。時間がない」との悲鳴も上がっている。他県の聖火リレー担当者からは「ついに(やめるという)声が出たか」との言葉も漏れた。

 聖火リレーの実施の可否は組織委が決定するが、各都道府県は警備費用などを予算化しており、自治体の判断で事実上中止することができる。

 丸山氏は10日の記者会見でも政府や都を批判。東京都内で保健所の業務が逼迫(ひっぱく)し積極的疫学調査を縮小したことなどを挙げ「対応能力の水準が低いところにリスクの高いイベントを実施する資格があるのか」と指弾した。

 宣言対象地域と、島根県のように感染が少ない自治体で、政府の支援の差があることにも「なぜこんな不公平な扱いができるのか」と述べていた。

 この日、東京都の小池百合子知事は島根県からの問い合わせはないとした上で、「これからしっかり盛り上げる必要がありますので、47都道府県しっかりと連携しながらやっていくことがこれからの一歩につながる」と強調。五輪に向けた地方との温度差は広がるばかりだ。

 《島根選出のニッチェ江上 知事に理解「心の叫び」》島根県選出の聖火ランナーとして走る予定のお笑いコンビ・ニッチェの江上敬子(36)はこの日、TBS系「ゴゴスマ」に出演し「島根県は高齢化で老人が多い。あっという間に医療崩壊になる。今のままでは本当にヤバイという心の叫びと思う」と一定の理解を示した。同じく選出されているアテネ、北京、ロンドン五輪に出場したホッケー選手の山本由佳理(39)は「検討は理解できるが、開催を盛り上げるという意味では聖火リレーが中止になってしまうのはもったいない」と疑問を呈した。

 《福島「準備期間限られる」》島根以外の46都道府県では17日現在、中止検討の動きは出ていない。ただ、各都道府県からは不安の声も聞かれた。トップバッターの福島県は「最大限の新型コロナ対策を考えて準備しているが、組織委からの正式なガイドラインがまだ。予定以外のことが出てきたら準備期間が限られている」と焦りも見られた。9番目となる奈良県では「実施の方向で準備しているが、先に始めた県の状況や感染状況でどうなるのか分からない」。4月下旬実施の大分県は「五輪の機運を醸成するイベントでありながら密になってはいけない。どのようにできるのか頃合いが難しい」とした。

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