小池都知事は“天敵”森氏に貸し、不快感も謝罪電話受け続投容認

[ 2021年2月6日 05:30 ]

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が女性蔑視発言を撤回し、一夜明けた5日も国内外で辞任を求める声が相次いだ。大会への影響も懸念される中、組織委内で「代わりがいない存在」と慰留を受けていたことが判明した。

 小池都知事は5日午後2時からの定例会見で森氏の発言について改めて見解を問われた際に笑みを浮かべ「さきほど森会長からお電話をいただきました」と述べた。森氏から「本当に申し訳ない。発言を心底撤回する」といった謝罪を受けたことを明らかにした。

 森氏に対して辞任を求める考えがあるかどうかには明言を避けつつ「IOC(国際オリンピック委員会)は歴史があり、大きな組織なので交渉が必要。誰がふさわしいかは組織委員会の判断も必要だ」と指摘。「(森氏は)これまでの交渉を重ねてきた累積もある。大会の開催をどのように可能にしていくのかを最大のポイントとして進めていきたい」と続投容認の姿勢をみせた。

 この日朝の登庁時には小池節全開だった。記者団に「大会を安心安全に進めるというのが都と組織委のミッションであり、大きな事態に直面している」と苦言。「私自身も絶句し、あってはならない発言だった。日本の状況は世界から見たらやっぱり変」とした後も「都庁にも抗議やボランティア辞退などの電話がたくさん来ている」などと不快感を示した。

 都によると、この日夕までに「森氏の発言は不適切だ」など抗議の電話やメールが542件寄せられた。担当者も「呼び出し音が鳴りっぱなし」と頭を抱えるような状況だ。約3万人いる都市ボランティアの辞退者も「女性蔑視発言」があった3日から5日正午までに少なくとも14人に上っており、都庁にまでしわ寄せが来ている。

 森氏と小池氏の因縁は深い。小池氏は自民党時代、森派に所属。08年に派閥を割ってまで総裁選に立候補し、森氏を激怒させ関係に亀裂が生じた。16年の都知事就任後には五輪開催費用を巡り、森氏が2兆~3兆円になるとの見通しを示すと、小池氏は「2兆、3兆ってお豆腐じゃあるまいし」と揶揄(やゆ)。その後も幾度となく応酬を繰り広げ「犬猿の仲」は周知の事実だった。

 しかし、今回の舌禍騒動で森氏は失墜。謝罪電話をもらった小池氏は登庁時とはうってかわって定例会見では批判の矛を収め「国や組織委と連携しながら粛々と準備を進めたい」と援護射撃に撤した。“天敵”に大きな貸しを作ったからか「してやったりの表情」(都政関係者)で会見場をあとにした。

 《組織委、ボランティアにおわび》14人のボランティアから辞退の申し出があったことで、不快な思いをさせたとして組織委が、この日専用サイトにおわびのメッセージを掲載した。改めて大会への協力を要請し「安心して参加できる準備をしている」と呼びかけた。

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