安倍前首相聴取を東京地検要請、「桜を見る会」公設第1秘書立件へ

[ 2020年12月4日 05:30 ]

 安倍晋三前首相側が「桜を見る会」前日に主催した夕食会を巡り、参加者の会費で賄えなかった費用計900万円余りを補てんしたとされる問題で、東京地検特捜部が安倍氏本人に事情聴取を要請したことが3日、関係者への取材で分かった。夕食会の収支を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、政治資金規正法違反の疑いで公設第1秘書を立件する方針を固めたことも判明した。

 安倍氏はこの日昼、議員会館で事情聴取要請について記者団に「聞いてませんから」と一言だけ発し会館内の事務所に姿を消した。

 特捜部は臨時国会が5日の会期末で閉会した後、事情聴取する方向で調整。公設第1秘書は任意の事情聴取に差額分の補てんを認めており、安倍氏に不記載への認識を確認するとみられ、捜査は大詰めを迎える。

 夕食会の問題は昨年11月に浮上し、安倍氏は国会で「補てんはなかった」と重ねて答弁。周辺によると、事務所側に確認を求めた安倍氏に対し、秘書は収支報告書に記載していなかったため、事実と異なる説明をしていたという。安倍氏はこうした経緯を踏まえ、自身の関与はなかったと説明するとみられる。

 事情聴取要請などが明らかになったことで「1強」を誇った安倍氏の威光は陰り、政治的影響力がかすむのは不可避だ。9月に持病の悪化で辞任したものの、新薬投与で体調に改善が見られ徐々に活動再開。自民党有志でつくる議員連盟の会長に就任したほか、保守系議員の会合に参加するなど、健在ぶりをアピールしてきた。

 歴代最長の首相在任で培った影響力を当て込み、出身の細田派では派閥への早期復帰や領袖(りょうしゅう)就任を望む声が強まり、保守系議員らの間では再々登板への期待も高まりつつあった。

 ところが、11月下旬に“桜疑惑”が再燃。党内の援護射撃は少なくなり、遠慮なく説明責任を求める声も上がった。そして、特捜部による聴取要請。捜査のステージが上がったことで安倍氏自身の言動にブレーキがかかるとの見方は少なくない。閣僚経験者は「秘書がしたという言い訳は通用しない。安倍氏の力がそがれ、数年は表舞台に立てない」と突き放し、自民党ベテラン議員は「しばらくは動きを控えざるを得ないだろう」と指摘した。復権スケジュールが狂うのは必至だ。

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