コロナ抗体“効果”半年超 赤江アナ、片岡氏ら元感染者調査 ワクチン期待大

[ 2020年12月3日 05:30 ]

 新型コロナウイルス感染症から回復したフリーアナウンサーの赤江珠緒(45)、阪神などで活躍した本紙評論家の片岡篤史氏(51)らが協力した横浜市立大による調査結果が2日発表され、元感染者のほとんどが半年たっても再感染を防ぐ抗体を持ち続けることが分かった。実用化されたワクチンを接種して抗体を持つ人が増えれば、感染拡大の防止につながる可能性が高まった。

 同大は、感染から半年が経過した回復者を対象に協力を呼び掛けた。赤江は8月に参加を表明した際「未知の病の輪郭が少しでも明らかになれば」などと願い、片岡氏はこの日のテレビ番組にVTR出演し「感染者や重症者の増加に歯止めが掛かることに期待したい」と打ち明けた。

 同大によると、応募したのは約620人。このうち10月26日までに血液を採って測定を終えた376人を解析したところ、感染を予防する働きがある「中和抗体」を98%の人が持っていた。

 抗体がどれぐらい残っているかは海外でも注目を集めてきた。英国では「回復しても3カ月で抗体が急減する」との研究報告があり、中国でも「2~3カ月後に急低下する」とする発表があった。人工的に抗体を作るワクチンに関して感染拡大防止の効果には懐疑的な見方もあった。

 短期間で抗体が消失するという一部の報告に対して、会見に臨んだ横浜市立大の後藤温教授(疫学)は「多くの研究は9割近くの人に残るとの結果を示している」と指摘。今回の調査結果は、海外の多くで報告されている「抗体は急減しない」というデータとほぼ一致しており、信頼性は高いとした。

 この日は、パンデミックの収束に欠かせないワクチンを国が無料で提供し、速やかに接種していくための改正予防接種法が成立した。本年度中に海外のワクチンの接種が始まる可能性がある。人工遺伝子を使うなど新技術を活用しており、大人数への接種が進めば、予期せぬ副作用が起きる懸念もあるため安全性に関わる情報を集めて評価する仕組みの強化などを推し進める。

 横浜市立大は感染1年後の抗体の残り具合も引き続き調べる。ウイルスの輪郭を知り、共生するためにもさらなる報告が待たれる。

 ▽抗体検査 新型コロナの感染の有無を簡単に短時間で調べる方法。感染から一定期間たった後に体内にできる抗体を血液から探す。同様に短時間で判別できる抗原検査はウイルスに特有のタンパク質(抗原)にくっつく物質を使って、患者の検体中にウイルスがいるかを調べる。抗体検査は過去の感染歴が分かるのに対し、抗原検査は現在感染しているかどうかを確認できる。

 《インフルは5カ月持続》横浜市立大ではウイルスに自然感染した人を対象にした研究を進めている。実用化されたワクチンを接種し疑似感染させて体内にできる抗体がいつまで残るかは研究対象から外れる。ワクチンで抗体を作る身近な例はインフルエンザだ。厚労省の「インフルエンザの基礎知識」によると、接種することで“効力”は約5カ月持続するという。

 《英 ファイザー製ワクチン承認》英政府は2日、米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナのワクチンを承認したと発表した。欧米メーカー開発のワクチンの承認は日米欧では初めて。ハンコック保健相は来週前半に接種を始める方向だと明らかにした。米国や欧州連合(EU)でも近く承認される可能性がある。日本政府は1億2000万回分(6000万人分)の供給を受けることで基本合意しており、ファイザーが日本でも承認申請を出す計画だ。

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2020年12月3日のニュース