消える正月の“福袋争奪戦”…百貨店工夫の“新様式”商戦、中身も“新様式”

[ 2020年11月22日 05:30 ]

初売りで福袋を買い求める客。都内の大手百貨店が2015年の初売りを始めた。
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 政府がGo Toキャンペーン運用を見直すなど新型コロナウイルス第3波への警戒が広がる中、年始の「福袋商戦」も一変する。日本の正月の風物詩にもなっている“福袋争奪戦”は2021年、3密回避で消えることになりそうだ。

 都内の各百貨店は、福袋売り場の大混雑を避けるため、店頭販売を行わず事前予約制にしたり、販売開始を年内に前倒しするなどの措置を取る。

 (1)【店頭販売見送り】日本橋高島屋は1月2、3日の初売りで福袋の店頭販売を見送った。例年なら大みそかから列ができるほどの人気だが「行列の間隔を保ちながら福袋を販売するのが困難と判断した」と担当者。インターネットおよび店頭での予約販売のみで、引き渡しは年内か1月4日以降。人の流れを分散する。

 (2)【年内販売・抽選販売】松屋銀座は年内に福袋全体の半数を販売。独自ブランド「リタズダイアリー」は例年70個が1分で完売するなど、全国有数の争奪戦が繰り広げられてきたが、21年の初売りは抽選販売となる。

 (3)【販売期間拡大】東武池袋本店は応募抽選型福袋の申し込みを12月1日から開始。例年より1カ月近く前倒しになっており「ここ10年で最も早い」と担当者。西武池袋本店は福袋の販売期間を12月26日から1月11日までの17日間とした。「前年から14日間増やした」とした。

 (4)【別フロアで販売】京王百貨店新宿店は、例年1月2日は地下の食品売り場が混雑することから、特に人気のある菓子店の福袋を別フロアで売り出すことで密集を避ける。

 (5)【オンライン販売強化】三越伊勢丹はすでに10月28日からオンライン販売を開始。「開始から2週間で売り切れた商品もある」という。

 コロナ禍で売り上げが低迷する百貨店。担当者は一様に「まずはお客さまと従業員の安全が第一」と話し「これまで以上に3密対策を徹底して、安心して買い物していただけるよう準備したい」と口をそろえる。これまで福袋争奪戦は景気のいい話題として受け止められてきたが「感染拡大が急速に広がっている現状ではマイナスイメージになってしまう」と話す担当者もいた。

 《福袋の中身は…自宅時間を快適に?》気になる福袋の中身もコロナ禍を意識した商品が目立つ。松屋銀座は結婚式を自粛したカップル向けに指輪や記念撮影、ホテル宿泊などをセット販売(90万円)。西武池袋本店は、自宅時間を快適に過ごせるよう人気のハンモックや毛布といった商品を組み合わせた(20万2100円)。関西では阪急百貨店梅田本店がコーヒー競技会の優勝者から自宅で上手にコーヒーを入れる方法を学べる福袋(2万円)など「在宅時間の充実」をテーマに約20企画を用意した。

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