初詣も“新様式”へ ひしゃく・鈴緒の撤去、分散参拝…コロナ感染防止対策ガイドライン発表

[ 2020年10月24日 05:30 ]

 新型コロナウイルスへの対応で、初詣も“新様式”への転換が不可避となり、参拝者からは戸惑いの声が上がりそうだ。政府は23日、新型コロナウイルス感染症対策分科会を開き、西村康稔経済再生担当相は、1月3日が日曜日であることから「初詣などによる人出が三が日に集中する」と懸念を表明した。

 これに先立ち、神社本庁は今月8日に、神社での感染防止対策ガイドラインを発表。大きい神社には1日数万人が押し寄せるだけに、ひしゃく、鈴緒を撤去するなどの対応のほか、分散参拝、おみくじやお守りの販売方法などにも注意を喚起した。政府もこの日の分科会で、大幅な人出の増加を回避するための対応策を協議。分散参拝がしやすいよう、西村氏は来年1月11日の成人の日まで休みを延ばすといった措置を取るよう企業に要請する考えを示した。だが、経済界からは「一斉に対応するのは難しい」と早くも実現性に懐疑的な声が出ている。

 東京都江東区の「富岡八幡宮」では、お守り売り場を増設して人の密集を避けたり、出店の数の制限なども検討している。また、本殿へ上がって祈願を受けることができるのは、1団体につき代表者1人。多くの人が触れるおみくじの箱の前には消毒液を設置し、購入者には消毒してから触ってもらうことを想定している。例年、大みそかから三が日には、参拝待ちの行列ができるが「列にソーシャルディスタンスを求めるとどこまで延びるのか見当がつかないので、様子を見て考えます」(同神社)と話した。

 商売の神様としてビジネスマンらの参拝が多い東京都千代田区の「神田明神」では、コロナ禍以前から祈祷(きとう)のウェブ予約を受け付けていたが、今年は1回の祈祷での人数を減らすなどして対応。「初詣は三が日にしないといけないものではない。1月いっぱいや旧正月の2月初旬をメドに分散して参拝していただくことを呼び掛けていきたい」と訴えた。

 ほかにも、初詣を12月に前倒しする「幸先詣」や、出店で買った食べ物は持ち帰って食べることを呼び掛けることを検討している神社もある。だが、毎日、富岡八幡宮にお参りしているという江東区の65歳女性は「年配者はコロナが怖いから初詣は行きにくい。行っても初詣っぽく感じないかも」と困惑顔。おさい銭はビットコインでリモート参拝――なんて未来型初詣が定着する日も近い!?

 《生活困窮者に配慮を》正月休暇延長により行政窓口の閉庁期間が長引く可能性があることに危機感を抱くのが、生活困窮者の支援団体だ。東京・池袋を中心に活動するNPO法人「TENOHASI」によると、コロナ禍で給料の支払い遅れや日々の食事に困っているといった相談が相次いでいるという。「昨年末も最長9日間の休暇で非常に厳しかった。生きる手段として生活保護申請や自立支援の福祉窓口は最低限開けてほしい」と訴えた。ホームレス支援団体の関係者は「必要な人に支援が行き渡るようにしないと、自ら命を絶つ人が増えてしまう」とし、具体的な対策が急務だとした。

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