石破氏、派閥会長辞任 9月総裁選惨敗で求心力低下 草刈り場へ?

[ 2020年10月23日 05:30 ]

 自民党の石破茂元幹事長(63)は22日、自身が率いる石破派(水月会、19人)の会長を辞任した。派閥会合で9月の党総裁選敗北の責任を取り辞意を表明、了承された。石破氏を首相に推す目的で結成されたグループだけに派閥求心力の低下は必至。勢力拡大をもくろむ他派による草刈り場になっていきそうだ。

 石破氏は会合後、記者団に2008年以来、4度出馬した総裁選に言及。石破派結成後の18年と今年9月の総裁選に触れ「結果を出せず同志に多くの負担をかけた。その責任を取るのが私の選ぶ道だ」と強調した。

 党内の一部からは、離党しての野党共闘に活路を見いだすのではないかと警戒する声も上がっているが「今まで以上にできる限りのことをしたい」と語り、引き続き派閥にとどまって活動していく考えを明らかにした。

 09年の党執行部入りに伴い、額賀派(現竹下派)を離れた。派閥の弊害を訴えてきたが、限界を感じるようになり、安倍晋三前首相が無投票で再選を決めた15年総裁選直後の9月に自派を結成。石破派公式サイトでは、自派を「家系図を持たない“ベンチャー”として産声をあげた」と表現した。

 総裁選での石破氏の強みは地方票だった。安倍氏が総裁に返り咲いた12年は5人が争う中で党員・党友による地方票で圧倒。18年も強みを見せた。

 しかし、地方票が47都道府県に3票ずつ配分された9月の総裁選では地方票でも菅義偉首相の半数に届かず惨敗。岸田文雄前政調会長にも後れを取り最下位の3位に終わった。

 国会議員に支持が広がらない課題の展望も開けていない。総裁選後、所属議員と個別に会談、敗因について意見を聞いたが、ベテランを含む数人から辞任を迫られたという。長く続く「冷や飯」生活などに対する不満が限界に達した格好だ。

 とはいえ、多くは「次へ頑張ろう」との内容で終わった。後任は派閥事務総長の鴨下一郎元環境相が就く方向で調整が進んでいるが、石破派結成の経緯を踏まえ、辞任への反対論がくすぶる可能性もありそうだ。

 他派は会長不在となった石破派の動向を虎視眈々(たんたん)とうかがう。与党関係者は「石破派は求心力低下どころか空中分解含み。来年の総裁選を見据え、各派とも一人でも多く抱えたい。石破派が草刈り場になっていくのは間違いないだろう」と指摘。「石破派には手を突っ込む余地がある」との声まで飛び出した。竹下派の閣僚経験者は「うちは常にオープンだ」と話した。

続きを表示

「紅白歌合戦」特集記事

「マラドーナ」特集記事

2020年10月23日のニュース