菅首相、“アベノ負遺産”切り? ジャパンライフ山口元会長ら逮捕 解散総選挙までに期間空ける狙いか

[ 2020年9月19日 05:30 ]

ジャパンライフが加藤勝信官房長官(当時一億総活躍担当相)の顔写真を使って作成したビラ
Photo By スポニチ

 菅新内閣の発足直後に衝撃の逮捕劇だ。磁気商品の預託商法で多額の金を集め、約2400億円の負債を抱えて破綻した「ジャパンライフ」が、債務超過を隠して顧客から多額の資金をだまし取ったとして、警視庁などは18日、元会長の山口隆祥容疑者(78)ら計14人を詐欺の疑いで逮捕した。菅義偉首相が就任直後に幕引きを図った「桜を見る会」を巡る疑惑の火種は再燃。一方で、背景に選挙を巡る菅首相の思惑も噂されている。

 安倍政権を揺さぶった「桜を見る会」を巡る疑惑が、菅官邸を直撃した。

 2016年以降、特定商取引法違反に当たるなどとして消費者庁から計4回の一部業務停止命令を受けたジャパンライフ。安倍晋三前首相主催の「桜を見る会」に首相枠で招かれた疑いのある同社元会長の山口隆祥容疑者が逮捕された。娘の元社長ひろみ容疑者(48)も群馬県太田市の自宅から捜査員に連れ出された。

 同社の元幹部らを含む14人の逮捕容疑は、共謀し17年8~11月、債務超過と知りながら、購入した商品を周囲に宣伝すれば元本を保証し配当を支払うとうそを言い、58~85歳の男女12人から計約8000万円をだまし取った疑い。認否は明らかにされていない。

 山口容疑者は献金などで政界にパイプを作り「桜を見る会」の招待状も顧客獲得の宣伝に利用。安倍政権は野党に説明責任を追及され、着実に体力をそがれていった。

 突然の逮捕を受け、18日の会見では、加藤勝信官房長官が防戦に躍起となった。「桜」を巡る再調査に改めて否定的な見解を繰り返し「名簿も保存されていないのに、個々の招待者を今から調べても確たる事は申し上げられない」と説明。自身の顔写真が同社の宣伝チラシに掲載された件については「厳重な抗議をしている」と無関係と強調し、気色ばんだ。加藤氏の官房長官就任に当たっては同社との関係を危惧する声もあったが、菅首相も「覚悟の上」(首相周辺)だったとされる。

 安倍政権に大打撃を与えた「桜」を巡る逮捕劇が、新内閣の本格始動翌日となったのはなぜか。「新総理としては、桜を見る会関連の批判は早く片付けたい。逮捕に総理の意向が働いたかは分からないが、選挙が念頭にあるだけに、できるだけその期間が空いてほしいはず」(自民党関係者)。アベイズムの継承を掲げる菅首相としては、負の遺産は一刻も早く切り捨て、年内ともいわれる解散総選挙に備えたいところ。

 そもそも、当時「桜」の招待状の取りまとめをしていたのが内閣官房で、その責任者が菅氏。しかしこの日夜、報道陣に見解を求められると、無視して去っていった。「国民のために働く内閣」を標ぼうするなら、納得する説明をすべきだ。

続きを表示

この記事のフォト

「竹内結子」特集記事

「三浦春馬」特集記事

2020年9月19日のニュース