ドコモ口座にご用心…ネットバンキング未使用でも口座あれば誰でも被害に

[ 2020年9月11日 05:30 ]

 NTTドコモの丸山誠治副社長が10日、東京都千代田区の本社で記者会見し、電子マネー決済サービス「ドコモ口座」不正利用の被害が11銀行で66件、計約1800万円に上ると明らかにした。口座開設時の本人確認が不十分だったと認め「被害者の方におわび申し上げる」と陳謝した。

 被害があったのは、ゆうちょ銀行(東京都千代田区)、七十七銀行(仙台市)、第三銀行(三重県松阪市)など。ドコモによると、66件の被害は今年8月以降に発生し、1件当たりの最大額は60万円。丸山氏は会見で銀行と連携の上、被害の全額を補償する方針を改めて強調した。

 今回、利用者に衝撃が広がっているのは、インターネットバンキングを利用していなくても、連携する銀行に口座があれば誰でも被害に遭う恐れがあった点だ。

 ドコモ側、銀行側双方の本人確認の甘さが狙われた。考えられる手口はこうだ。(1)何者かが何らかの手段で預金者の名義や口座番号などを盗み出す(2)メールアドレスだけで登録が済むドコモ口座を名義人に成り済まして開設(3)口座番号やキャッシュカードの暗証番号の登録で手続きが完了する銀行口座と、ドコモ口座をひも付ける――。これで預金者の銀行口座から、作った覚えのないドコモ口座を経由してお金が不正に引き出される仕組みだ。

 昨年5月にりそな銀行で同様の預金引き出しが発生していたが、対応がまずく再発を招いた可能性がある。今回不正が明るみに出たのはインターネット上の書き込みが発端で、不正への対応は後手に回った。

 ドコモは連携する35の銀行全てで新規のひも付けを停止。再発防止策としてドコモ口座の開設時に携帯電話番号の登録を義務付けるなどセキュリティーを強化する。

 警察当局は私電磁的記録不正作出や電子計算機使用詐欺容疑などの適用を視野に捜査を始めた。各地の警察では被害相談が相次いでおり犯行手口や容疑者の特定などを進める。

 ▽ドコモ口座 財布がわりにネット上でお金を出し入れできる口座で、NTTドコモが展開。自分の銀行口座やコンビニから入金することで、スマートフォンを使って買い物や送金ができる。通常の銀行口座と性質が異なり、預貯金を目的としておらず利息は発生しない。

 《ドコモコウザに2回で計11万円》被害に遭った宮城県の30代の男性会社員は共同通信の取材に応じ「当初、ドコモに被害を訴えたがはぐらかされた」と不信感をあらわにした。男性は4日に地元の銀行で預金通帳に印字した際、2回に分けて計11万円が「ドコモコウザ」宛てに送金されていることを知った。ドコモ口座を開設しておらず、急いで銀行口座を解約。同日中にドコモに連絡したところ「銀行口座と暗証番号を知っている人間は本人以外にはあり得ない」と冷たい対応。男性が「犯行は起きている」と訴えても「証明できない」と言われた。男性はその後、ツイッターで自らの被害を公表しインターネット上で拡散した。

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