としまえん、94年の歴史に幕 世界最古級の回転木馬「エルドラド」復活の日を待つ

[ 2020年8月31日 05:30 ]

としまえん閉園

としまえんの象徴として多くの来園者を楽しませてきた「カルーセルエルドラド」(撮影・岸 良祐)
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 東京都練馬区の遊園地「としまえん」が31日で閉園し、94年の歴史に幕を下ろす。園の象徴として多くの来園者を楽しませてきた回転木馬「カルーセルエルドラド」は解体して保存。運営する西武グループは「エルドラドは西武の魂」とし、復活の場を探っている。一方で他の遊園地に移設される遊具があることも判明。としまえん閉園後も、レガシーとして生き続ける。

 49年間で約2600万人を夢の世界へ導いてきた園のシンボル「エルドラド」。機械遺産にも指定されているメリーゴーラウンドは閉園とともに解体され、西武グループの倉庫で保管される予定になっている。アトラクションの多くは閉園とともにお役ご免。ただエルドラドはやはり特別。他の遊園地から「引き取りたい」と多くのオファーが届いている。

 エルドラドは現存する回転木馬の中でも世界最古級。1907年にドイツで造られ、米国に渡ったのち、園が購入。設計図がない中で組み立て、71年から稼働を始めた。

 「ギッ、ギギッ」

 独特の音を響かせながら、ぬくもりのあるイルミネーションに包まれて回転を始める。24体の木馬、ゴンドラ、馬車などすべてが木造で、すべてが手彫り。馬の表情や髪形もそれぞれ異なる細部まで趣向を凝らした作り。乗る楽しさにとどまらず、見て楽しむ芸術品でもある。

 事業企画課長を務める酒巻清文さん(55)は「もう一度動かすにはこれまで維持管理を行ってきたスタッフのノウハウが不可欠です。他ではできません。エルドラドはとしまえんや西武グループの魂なんです。グループの全国どこかの施設に移設したい」と“相棒”への思いを打ち明けた。

 園だけでなく、練馬区議会もエルドラドを跡地に整備される練馬城址(じょうし)公園に残すことを要望。酒巻さんは「今後のことについて正式に決まっていることはありませんが、どこかに設置したいという思いは変わりません」と再開を誓った。 
(岸 良祐)

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