湘南の夏、緊張の夏…コロナで海開きなし 遊泳者とサーファー入り乱れ“無法地帯化”も

[ 2020年8月10日 05:30 ]

ウインドサーファー、サーファー、海水浴客が入り交じる片瀬東浜海水浴場
Photo By スポニチ

 お盆休み2日目を迎えた9日、神奈川・湘南エリアの海岸は多くの来訪者でにぎわった。今年は新型コロナウイルスの影響で海水浴場が閉鎖され、海の家や救護所が設置されていない上に、サーフィンなどマリンスポーツの制限もない。遊泳者とサーファーが入り乱れており、水難事故や熱中症への不安が増している。

 江の島エリアの片瀬海岸東浜は、家族連れを中心ににぎわいを見せた。女児と妻とともに訪れた横浜市の30代男性は「暑かったけど風も心地良くて気分転換になりました」と、波打ち際での水遊びを満喫。藤沢市の20代男性は「風が強くて絶好のウインドサーフィン日和です」と高揚した様子で話した。

 江の島エリアの3つの海水浴場は毎夏、計約150万人の訪客がある人気スポット。例年なら30軒ほどの海の家が軒を連ね、約15人のライフセーバーが配置され、救護室も設置される。しかし、今年は新型コロナの影響で海開きが行われず、海の家や救護室もない。地元の藤沢市が設置した「遊泳は自己責任です」と書かれた看板も目につく。

 その影響で「今夏の人出は例年の3割ぐらい」(近くの飲食店店主)というが、お盆休み序盤の日曜日となった9日は多くの人であふれた。江の島海水浴場営業組合の江本剛副組合長は「今年一番の多さですね。神奈川県が配置しているガードマン2人がソーシャルディスタンスの確保を呼び掛けています」と話した。

 気を配る必要があるのは、感染防止対策だけではない。例年は午前9時~午後5時のサーフィンやウインドサーフィンは禁止されている。しかし今夏は制限がなく、風が強かったこの日は、日中からウインドサーファーの姿が目立った。同組合はフラッグを立て、マリンスポーツの自粛エリアを設けているが、ここにサーファーが入って遊泳者と接触しかける場面が見られた。

 ガードマンは「今年は例年にも増して遊泳者とマリンスポーツ客の距離が近い。ヒヤヒヤする」と、水難事故が起きないか目を配った。ライフセーバーも例年の半分ほどの人数しか配置されておらず、海の家もないため水難事故や熱中症が起きないか心配される。海岸では禁止されているバーベキューや飲酒をする人もおり、ガードマンがいない時間帯には「無法地帯化」することもあるという。

 「本来は海のレジャーは控えてもらいたいです」と江本氏。地元の40代主婦は「プールがどこもやっていないから来たけど、事故が怖いので帰ります」とビーチを後にした。

 《75歳溺れ心肺停止》9日には神奈川県大磯町の大磯海岸で泳いでいた同町の無職男性(75)が溺れ、心肺停止の状態で病院に搬送された。大磯署や消防によると、海岸は例年、海水浴場が開設されていたが、今年は新型コロナの影響で中止されていた。

続きを表示

この記事のフォト

「三浦春馬」特集記事

「薬物問題」特集記事

2020年8月10日のニュース