「帰省慎重に」「マスク着用すれば低リスク」…あべこべ対応で“お盆”混乱必至

[ 2020年8月3日 05:30 ]

 西村康稔経済再生担当相は2日の記者会見で、今月のお盆の帰省に関し、実家の祖父母ら高齢者に新型コロナウイルスの感染が広がる恐れがあるとして「慎重に考えないといけないのではないか」と述べた。国内全体ではこの日、新たに1331人の感染を確認。5日連続で1000人超えとなり、都道府県境をまたぐ移動への警戒感が強まっている。

 政府は現時点では、都道府県境をまたぐ移動を一律に自粛することは求めていない。ただ、西村氏は実家への帰省の場合、重症化リスクが高い高齢者との接触が増えるケースが多くなると懸念を表明。週内にも新型コロナ感染症対策分科会を開く方針を示した。

 一方、菅義偉官房長官は2日のNHK番組で、お盆の帰省シーズンで都道府県境を越えた移動について考えを問われ、マスクの着用や手洗いなど防止策を徹底すれば「感染リスクは極めて低い」と語った。菅氏は観光支援事業「Go To トラベル」について「地域経済を支えている観光業が、瀕死(ひんし)の状態と言っても言い過ぎでないほど極めて厳しい状況にある」と述べ、継続する意義を強調。

 西村氏も会見で、団体での宴会旅行は避け、感染防止対策を徹底した上で通常の家族旅行をするのは問題ないとし、お盆帰省への警戒感とは真逆の発言。野党からは「アクセルとブレーキを一緒に踏んでいる」と矛盾を指摘する声が上がった。

 政府はこれまでも、休業要請の可能性を示唆する中で「Go To トラベル」を強行スタート。さらに、テレワーク7割達成を企業に求めながら一方で旅行を推進するために“ワーケーション”を推奨するなど、あべこべ対応を連発。今回も、お盆の帰省は高リスクだがマスクと手洗いを徹底すれば家族旅行は大丈夫、という真逆の方針を示したことで混乱は必至だ。

 西村氏は再流行の抑止に向け感染対策が不十分な事業者への休業要請など「メリハリをつけた対応を知事の判断でやっていただくことが大事だ」と自治体に丸投げ。政府こそメリハリをつけた対応に徹するべきだ。

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