東京新規コロナ感染、連日最多の463人 「東京問題」もはや「全国問題」「Go To…」で拡散の疑念

[ 2020年8月1日 05:30 ]

新型コロナウイルス感染症対策分科会で発言する西村経済再生相=31日午前、東京・霞が関
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 新型コロナウイルスの感染拡大が再加速する中で31日、政府の対策分科会が開かれ、終了後に西村康稔経済再生担当相と尾身茂会長が会見した。東京都ではこの日、過去最多の新規感染者463人が報告された。政府の対応が注目されたが、西村氏からは感染拡大の要因とも言われる「Go To トラベル」キャンペーンへの言及はなし。業を煮やした地方自治体は独自の“緊急事態宣言”を出し始めた。

 東京都では新たな感染者がついに400人を超えた。小池百合子知事は「さらに悪化すると、都独自の緊急事態宣言を出さざるを得なくなる」と改めて危機感を訴えた。

 緊急事態宣言の解除後「東京問題」とされてきた感染拡大は、もはや「全国問題」だ。大阪府では連日200人以上が陽性となり、この日も216人が報告された。愛知県も過去最多を更新する193人を確認。福岡県、沖縄県などでも急増した。「Go To トラベル」で、ウイルスが全国に拡散されたとの疑念も渦巻く。

 分科会後に開かれた会見は、そんな危機感とかけ離れたものだった。分科会では地域の感染状況を4段階に分類。感染者が散発的に見つかる「レベル0」、感染者が漸増し、医療提供体制への負荷が蓄積する「レベル1」、感染者が急増、新型コロナ以外への医療にも大きな影響が出る「レベル2」、爆発的に感染が広がって医療現場が機能不全に陥る「レベル3」の4つ。感染者急増の東京、大阪は、なんと下から2つ目のレベル1との見解を示した。

 西村氏は「3密の回避」「大声の禁止」「ガイドラインの順守」と“基本技”を繰り返すだけで「Go To トラベル」には触れずじまいだった。

 分科会を巡っては、専門家にゲタを預け、批判を分散させたい政府の思惑もにじむ。策定が期待された「指標」の議論を首相官邸が主導した形跡も見当たらない。安倍晋三首相は記者団に「感染状況を高い緊張感を持って注視している。陽性者の早期発見、重症化の予防が極めて重要」と述べただけ。“丸投げ”と言われても仕方がない状況だ。

 大阪大の山岸義晃特任准教授(感染症)は「緊急事態宣言が解除されて人々の活動が活発化すれば、感染が再び拡大するのは分かっていたことだ。全国的に感染が広がりつつあるが、もっと早い段階で拡大防止策を強化するよう呼び掛けるべきだったのではないか」と指摘。政治評論家の有馬晴海氏は「対策が難しいのは分かるが“Go To”など一度出した政策を方針転換する柔軟性がない。場当たり的で、事態を悪化させている感もある」と話した。

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