熊本豪雨 球磨川が広範囲で氾濫 濁流が街をのみ込む 鉄骨橋崩壊 水没特養ホーム14人心肺停止

[ 2020年7月5日 05:30 ]

 九州南部を豪雨が襲い熊本県と鹿児島県に4日、大雨特別警報が発令された。大雨・洪水警戒レベルで最高の5に相当。同警報が両県に出されるのは初めて。熊本県では天草市で1時間に98・0ミリの猛烈な雨。観測史上1位の降水量を記録する地点が続出した。南部を流れる球磨川が氾濫し、流域にある特別養護老人ホーム「千寿園」では14人が心肺停止で見つかった。芦北町では女性1人の死亡が確認された。

 未明から絶え間なく打ちつけた豪雨は、昼すぎには上がった。雲の合間から時折のぞく太陽が照らし出したのは、一面真っ茶色の濁流にのまれた家々だった。

 球磨村の千寿園は、平屋の建物は屋根以外ほぼ水没した。水が引き始めてから自衛隊が捜索。14人が心肺停止で見つかった。出入りする介護用具販売会社の白川博文さん(44)によると、ホームには夜間、70~90代の高齢者二十数人が寝泊まりしていた。白川さんは「1階に車椅子を使う重度の要介護者が多く、上へ避難するには人手が足りなかったのでは」と話した。目撃者によると、一気に増水して1階の窓が割れ、高齢者がのみ込まれたという。

 球磨川は少なくとも7カ所で氾濫。人吉市では堤防が約20メートルにわたって決壊した。八代市内の鉄骨橋「深水橋」と人吉市の「西瀬橋」、八代市の「第一橋梁」がいずれも流失。住民は前日まで渡っていた橋の無残な姿を前にぼう然と立ち尽くした。

 球磨村の寿泉寺の住職勝枝之総さん(66)は「夜中にゴーッという水の音が凄かった。住宅は2階部分まで浸水し、村は壊滅状態だ」と頭を抱えた。球磨村建設課の上蔀宏さんは「2階まで浸水している住宅があり、避難できていない人もいるかもしれない」と話した。

 時間がたつほどに被害が拡大。芦北町で女性1人が死亡し、津奈木町では1人が心肺停止。行方が分からない人は芦北町で6人、津奈木町で2人、人吉市で1人。他に芦北町で1人が重体。人吉市で連絡が取れない人が2人いる。自衛隊などがヘリコプターで救助に当たったが、県内各地で「助けて」「家族が取り残されている」とのツイートが相次いだ。

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