東京の新規感染者124人 “風評被害”歌舞伎町飲食店の悲しみと怒り ガイドライン順守しているのに

[ 2020年7月4日 05:30 ]

 東京都の小池百合子知事は3日の定例記者会見で、同日新たに確認された新型コロナウイルスの感染者が124人に上ったと明らかにした。2日の107人を超えて緊急事態宣言解除後の最多を連日更新し、悪化傾向がさらに強まった。夜の街関連は58人。主な地域別の内訳は新宿エリアが48人、池袋エリアが3人で、年代別は20代と30代で8割近くを占めた。

 小池氏は「日々の生活をしながら感染拡大を防いでいく」と述べ、経済と感染拡大防止策を両立する考えを改めて示した。だが、感染者の多い夜の街ではその両立が極めて難しい。

 緊急事態宣言が解除された5月25日以降、新宿・歌舞伎町では約240店あるホストクラブを中心としたクラスターが発生。ホストの感染者数は累計で数百人に上っている。こうしたホストクラブやキャバクラなどの接待を伴う飲食店は歌舞伎町2丁目に集中しており、ゴールデン街や歌舞伎町一番街、セントラルロードがある1丁目は居酒屋などの飲食店の方が多い。だが、同じ歌舞伎町ということで、東京都が出した感染拡大防止ガイドラインを順守している近隣の飲食店が“風評被害”を受ける事態となっている。

 1丁目にあるバーの男性店長(26)は「歌舞伎町の名前ばかり出されることで、客の戻りが他の街より遅い。ウチでは感染者も出てないのに」と頭を抱えた。居酒屋の70代店長は「ホストクラブで感染者が出ているから、風評被害を受けているとは感じる。どこの街にもあるような居酒屋なのに」と怒りで声を震わせた。実際、107人が確認された2日の午後7時台の人出のデータ(Agoop提供)では、歌舞伎町で9・3%減、池袋駅周辺で4・6%減と、“自発アラート”が発動されたかのように影響は顕著だった。

 新宿区の吉住健一区長は6月10日の定例会で、区内在住の感染者に対し、症状の軽重を問わず10万円の見舞金を支給する方針を表明。こうした事業方針などもPCR検査を受ける人数が増える一因となった。結果的に早期発見事例が増えたが、歌舞伎町のマイナスイメージが増大する弊害にもつながったようだ。

 小池氏は事業者への休業要請に含みを残しつつも「東京全体なのか、地域や業種を絞るのか検討する」と述べた。経済と感染拡大防止の“二兎(にと)”を追って“一兎”をも得られない結末だけは避けなければならない。

 《菅氏、再発令には慎重》菅義偉官房長官は3日の記者会見で「直ちに再び緊急事態宣言を発出する状況に該当すると考えていない」との認識を重ねて示した。再発令の目安についても「専門家の意見を聞いた上で総合的に判断する」と語った。また、小池知事は会見で「夜の街対策は失敗だったのでは?」と問われ、「別に失敗をしているということは言えない。それだけ難しい部分もあろうかと思う」と反論。4日には西村康稔経済再生担当相と面会し、夜の街対策を巡り意見交換する。

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