WHO危機感、コロナ感染38万人「パンデミック加速」世界で対策厳格化

[ 2020年3月25日 05:30 ]

スペインの首都マドリードで遺体安置所となったスケートリンクの外を歩く緊急部隊の隊員(AP) 
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 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は23日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症について「パンデミック(世界的大流行)が加速している」と危機感を訴えた。感染者は24日、世界全体で38万人を上回った。20万人を超えたのは18日で、わずか数日で倍増する勢い。増加ペースの上昇が続いている中、世界各国では対策を強化。欧州では「3人が1・5メートル以上近づくと強制的に引き離される」など厳しいルールも出現した。

 感染者が5000人を超えた英国では23日、ジョンソン首相がテレビ演説し、国民の外出を厳しく制限する方針を表明した。外出は必要最低限の買い物や運動などに限定し「公共の場で同居人以外の3人以上が集まることを禁止する」とした。

 この外出制限は直ちに適用され、3週間後をめどに見直しが必要かどうかを判断。警察などが取り締まり、違反が顕著な場合は罰金を科したり、集まりの解散を命じたりするという。国外で旅行中の全国民には直ちに帰国するよう要請した。

 オランダ政府は3人以上が公の場所で1・5メートル以上離れずにいた場合、強制的に引き離したり、罰金を科したりする権限を関係当局に与えた。公共交通機関や、営業が認められている食料品店の中などでも適用されるという厳しさだ。

 フランスでは、屋外のマルシェ(市場)の営業を原則停止。また自宅近くでの運動目的の外出は短時間認められてきたが「自宅から1キロ圏内で最長1時間、1日1回のみ」と条件を詳細に制定。
 欧州のみならず、感染拡大が加速する米国でも規制は強化されている。米紙ニューヨーク・タイムズ電子版などによると、米国の新型コロナウイルスの感染者は23日、約4万3000人となり、スペインを抜いて世界で3番目となった。

 首都ワシントン近郊のメリーランド州は企業事務所の原則閉鎖を命じた。病床不足に対応するために、感染者の多いニューヨーク市や西部ワシントン州のシアトルに戦時に野戦病院として使う仮設病院を設置する準備。日本人からの観光客も多いハワイ州は、26日から同州を訪れる全員に14日間の隔離を義務付ける実質的な入域規制を導入することも決めており、ハワイ全域が事実上の閉鎖状態となる。

 米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、24日の世界の死者は約1万6500人。WHOのテドロス氏は感染者数の加速的な増加に危機感をにじませつつ、隔離などの対策を続ければ「このパンデミックの軌道を変えることができる」と呼び掛け。今後、世界各地で同様の厳しい対応を取る国が増加しそうだ。

 《武漢封鎖4・8解除》中国湖北省政府は24日、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために同省武漢市を事実上封鎖していた措置を、4月8日午前0時に解除すると発表した。1月23日に人の移動を制限するため武漢を出発する航空便や高速鉄道などを止めて以来、2カ月半ぶりとなる。省内の他都市も1月下旬から封鎖が続いていたが、今月25日午前0時に解除する。スマートフォンで個人情報や健康状態を申告するサービス「ヘルスコード」で問題がないことを証明できれば、湖北省を離れることができる。
 湖北省では18日から5日連続で新規感染が確認されなかったが、23日に武漢で1人新たな感染者が出た。

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