ゴーン被告の妻に逮捕状 8日の会見前に東京地検“くさび”

[ 2020年1月8日 05:30 ]

 東京地検特捜部は7日、偽証の疑いで、レバノンに逃亡した前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)の妻キャロル・ナハス容疑者(53)の逮捕状を取り、異例の発表をした。

 8日(日本時間同日午後10時)にはゴーン被告がレバノンで記者会見を行う。特捜部側には、妻も事件のキーマンというメッセージを発信する狙いがあったとみられる。ゴーン被告の広報担当者は被告が昨年4月にも会見する方針を示していた中で再逮捕されたとし「今回は(逃亡後)初めて自由に話そうとしていた前日だ」と述べた。キャロル容疑者は、ゴーン被告とともにレバノンに滞在しているとみられ、実際に逮捕される可能性は低い。そのため、逮捕状請求の趣旨と懸け離れているとの批判も出ている。

 特捜部によると、キャロル容疑者は2019年4月に東京地裁で実施されたゴーン被告の会社法違反(特別背任)事件に関する証人尋問で、虚偽の陳述をした疑いがある。

 ゴーン被告は2017年7月~18年7月、日産子会社の「中東日産」からオマーンの販売代理店「SBA」に計約11億1000万円を支出させ、うち約5億5500万円を実質的に保有するレバノンの投資会社「GFI」名義の預金口座に送金させ、日産に損害を与えたという特別背任の罪に問われていた。

 関係者によると、特捜部はキャロル容疑者のスマートフォンを押収、解析し、チャットアプリで多数回、GFIへの送金に関わったSBA幹部と連絡を取っていたことを確認したという。特捜部によると、逮捕状の容疑は、昨年4月11日の捜査段階の証人尋問で「SBA幹部は知らない」などと虚偽の証言をした疑い。

 ゴーン被告は6日までに米FOXビジネステレビの取材に応じ、逮捕は日産自動車社内の「クーデター」と主張。会見で関与した日本政府や日産の関係者らの実名を公表する方針だ。密出国した被告は一方的な日本批判を繰り返す可能性が高い。

 検察の姿勢に元検事の若狭勝弁護士は「国際世論がゴーン被告の主張になびく前にくさびを打ち込んでおきたかったのだろう」と理解を示した。

 ▼元検事の郷原信郎弁護士 キャロル容疑者も今後、米ニューヨークの国連本部などで同様の会見を開く可能性がある。日本と米国は犯罪人引渡条約を結んでいるため、キャロル容疑者は米国に渡れば身柄を拘束される恐れがある。東京地検特捜部は逮捕状を取ることで動きを封じ込められると考えたのかもしれないが、本来の逮捕状請求の趣旨と懸け離れており、最悪の一手と言わざるを得ない。

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