IR汚職捜査中なのに…カジノ管理委を強行発足 野党猛反発、与党内からも「延期すべき」の声

[ 2020年1月8日 05:30 ]

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件が広がりを見せる中、政府は7日、カジノ運営事業者を監督する「カジノ管理委員会」を発足させた。

 カジノ管理委員会はカジノの運営に必要な免許を事業者に与え、監督する権限を持つ機関。事件の捜査が行われている最中とあって、与党内からも延期を求める声が出ていた。野党は「カジノ問題追及本部」の初会合を開催。国民民主党の原口一博国対委員長は「今日(発足を)強行するのでしょうか。力を合わせて追及を進めたい」と“強行発足”を批判した。

 カジノ問題追及本部の会合には、内閣府や国土交通省の担当者が呼ばれ、ヒアリングが行われた。野党議員が「管理委メンバーにカジノ事業者から働きかけがあってはならない」と問いただすと、政府側が「接触を禁止する明確な規定はない」と不明瞭な返答。野党側は整備スケジュールの凍結や見直しを強く求めた。

 一方で菅義偉官房長官は「IRの必要性はさまざまな議論を積み重ねており、できるだけ早期に実現できるよう、しっかり準備を進めていきたい」と述べて、当初の予定通りにIR整備を進める考えを強調。管理委について「具体的な運営は今後、委員会で決定される。使命と任務をしっかり果たすことを期待したい」とした。

 カジノにはギャンブル依存症や治安の悪化のほか、利権による贈収賄を懸念する声が元々あった。そんな中で衆院議員秋元司容疑者(48)が収賄容疑で逮捕されるなど、国会議員も絡む汚職事件が発覚。「桜を見る会」の問題についても批判を無視してここまで突っ走ってきた安倍政権。今後も強硬姿勢が許され続けるのだろうか。

 ▼カジノ管理委員会 内閣府の外局として、カジノ事業者に対して運営に必要な免許を与え、監督する権限を持つ。適正な運営ができているかを確認するため、事業者に報告を求めたり、立ち入り検査することも。不正が発覚した際は免許取り消しを含む行政処分を下す。ギャンブル依存症やマネーロンダリング(資金洗浄)などの対策も担当。委員長は元防衛省防衛監察監で福岡高検検事長も務めた北村道夫氏。委員は元警視総監や精神科医ら4人。

 《白須賀氏と勝沼氏を事情聴取》IR事業を巡る汚職事件で、東京地検特捜部が、自民党の白須賀貴樹衆院議員(44)=千葉13区=と、勝沼栄明元衆院議員(45)を任意で事情聴取したことが7日、関係者への取材で分かった。2人は2017年末、衆院議員秋元司容疑者(48)=収賄容疑で逮捕=と共に、贈賄容疑が持たれている中国企業「500ドットコム」の本社(広東省深セン市)を訪問していた。秋元容疑者は旅費を同社側に負担してもらった可能性があり、東京地検特捜部は、訪問の経緯や旅費の支払いについて、2人に事実関係を確認したもようだ。

 《千葉市は誘致を見送り》千葉市の熊谷俊人市長は7日の記者会見で、IR誘致について、国が期限とする2021年7月までの申請は見送ると表明した。市長は「申請期間が想定より短く、昨年の台風や大雨で千葉県に大きな被害が出た状況では、十分な時間を取れないと判断した」と説明した。市は地元企業からの要望などを踏まえ、交通アクセスが良く、幕張メッセや大型商業施設がある幕張新都心を主要な候補地として検討。昨年10月に国内外の民間8事業者から構想案を受け付け、内容などの精査を進めていた。

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