IR汚職 衆院議員5人を任意で事情聴取 岩屋前防衛相らに政界工作の疑い

[ 2020年1月4日 05:30 ]

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で、贈賄の疑いが持たれている中国企業「500ドットコム」側が現金各約100万円を渡したと供述した衆院議員5人を、東京地検特捜部が昨年末に任意で事情聴取したことが3日、関係者への取材で分かった。

 5人は自民党の岩屋毅前防衛相(62)=大分3区、宮崎政久法務政務官(54)=比例九州、中村裕之元文部科学政務官(58)=北海道4区、船橋利実氏(59)=比例北海道=と、日本維新の会の下地幹郎元郵政民営化担当相(58)=比例九州。

 岩屋氏と中村氏、下地氏は2018年2月時点で、超党派の「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)の幹部だった。中村氏、船橋氏は北海道、宮崎氏と下地氏は沖縄県が地盤。いずれも、「500」社がIR事業への参入を目指していた地域で、同社が政界工作を図った可能性もある。

 関係者によると「500」社顧問だった仲里勝憲容疑者(47)=贈賄容疑で逮捕=が、衆院議員秋元司容疑者(48)=収賄容疑で逮捕=に現金300万円を渡した17年9月と同じ頃、5人に各約100万円を渡したと供述したという。

 取材に対し、岩屋氏は家族を通じて「コメントすることはない」と回答。4日に記者会見するとしている。宮崎氏は「一円たりとも受け取っていない」、下地氏は「受け取ったことはない」と答えた。中村氏の秘書も現金受領を否定。ただ北海道留寿都村でのIR事業を計画していた札幌市の観光会社幹部から200万円の寄付を受け取り、うち100万円を岩屋氏側に寄付したという。特捜部は議員本人だけでなく秘書が受け取った可能性も含め、政治資金規正法などに抵触しないかどうか慎重に捜査している。

 20日に召集される予定の通常国会では、野党が首相主催の「桜を見る会」の私物化疑惑に加え、IR事業に絡む汚職事件も徹底追及することになる。

 ▽統合型リゾート施設(IR) 収益の柱となるカジノのほか、国際会議場、ホテル、劇場などを一体的に整備した巨大集客施設。日本では競馬など公営ギャンブルしか認めていなかったが、2018年7月に成立したIR整備法でカジノを解禁した。訪日外国人客増加に伴う観光や地域経済の活性化が期待される一方、ギャンブル依存症や治安悪化への懸念もある。立地区域は最大3カ所で、誘致を希望する都道府県や政令市が事業者とともに計画を提出し、国の有識者委員会が審査、国土交通相が選定する。

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