マラソン前倒し案 1日でダメ出し IOC「男子は最終日 もっと工夫を」

[ 2019年11月9日 05:34 ]

札幌開催が決まった東京五輪のマラソンについて記者の質問に答える、組織委の武藤敏郎事務総長
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 札幌開催が決まった東京五輪のマラソン・競歩に関し、大会組織委員会の森喜朗会長が明言していた男子マラソンの日程前倒し案が、わずか1日で再考を余儀なくされる事態となった。男子マラソンの大会最終日開催を求める国際オリンピック委員会(IOC)が“待った”をかけたもので、日程問題は振り出しに戻された。また、マラソンコースの決定も年明けまでずれ込む可能性が浮上するなど、札幌開催を巡るドタバタ劇はまだまだ続きそうだ。

 男子マラソンの日程前倒し案の公表から一夜明けた8日、札幌市の秋元克広市長、北海道の鈴木直道知事と会談した組織委の武藤敏郎事務総長は「必ずしも前倒しとは考えていない。まだ調整事項があるので、現在のところ決まってないというのが実情。混乱させて申し訳ない」と弁明。日程を変更しない可能性もあるとの認識を示した。

 7日に森会長が大会最終日の8月9日に実施予定だった男子の日程を前倒しする方針を明言。最終日に実施した場合、ドーピング検査の時間の確保などで選手が閉会式が行われる東京に移動できない可能性があることが大きな理由だった。だが、武藤氏によると、報告を受けたIOCは「男子マラソンは最終日にやることになっている。ドーピングが問題だとしても、もう少し工夫できないか?」と即座に現場介入したという。男子マラソンは五輪の花形として1984年ロサンゼルス五輪以降、閉会式当日の実施が通例。事態を憂慮したIOCが慌てて再考を促した形だ。

 ドタバタ劇はコースの決定作業にも飛び火した。この日は武藤氏が札幌ドーム、円山公園、大通公園などを約2時間かけて視察。「できるだけ早く競技コースを決定したい。地元の理解を得ながら進めていく」と改めて大通公園発着を本線に作業を進めていく方針を確認した。

 だが、当初、コース決定のリミットとしていた12月3~5日のIOC理事会では発着地のみ承認を得る方針に方向転換。具体的なコースの決定は最悪の場合、年明けにずれ込む可能性まで出てきた。積雪で困難が予想されるコースの計測も地図で“仮計測”を行い、自転車で行う“本計測”は雪が溶ける来年4月以降に先送りするという。札幌開催への道は、まさにいばらの道と化してきた。

 《北海道&札幌市、費用負担はなし》組織委、市、道は8日、第1回実務者連絡会議を開き、開催準備の課題について協議した。組織委は、開催地変更に伴って新たに発生する経費のうち、ルール上は東京都の負担が想定された仮設設備などの費用を、市や道に肩代わりさせることはないとの方針を改めて伝えた。秋元市長は「(費用負担の問題は)市民が抱かれていた不安の解消につながる」。鈴木知事も「緊密に連携を図りながら大成功に導いていきたい」と応じた。

 《聖火引き継ぎ式、HIROパフォ監督》EXILEのHIRO(50)が来年3月19日にギリシャ・アテネで開かれる東京五輪の聖火引き継ぎ式で、日本側の文化パフォーマンスの監督を務めることを8日、組織委が発表した。HIROは日本の子供たちが中心となるパフォーマンスを手掛ける予定。「東京2020へ向けての盛り上げに貢献し、子供たちにとってもこの経験が未来につながるよう全力を尽くす」と意気込んでいる。

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