夏の五輪“北半球限界説”浮上…どの都市も過酷、それでも開催時期ずらせない?

[ 2019年11月3日 05:30 ]

小池百合子東京都知事
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 東京五輪のマラソンコースが札幌に変更されたことで2日、夏の五輪開催に関して“北半球限界説”が浮上した。

 東京都の小池百合子知事が1日の4者協議で「7~8月の実施は、北半球のどの都市も暑さで過酷な状況になる」と現在の五輪のあり方に疑問を提示。IOCの札幌移転の判断自体が酷暑での競技は不可能と認めたとも捉えられ、将来の開催地決定に影響を及ぼす可能性が指摘され始めた。

 1964年東京五輪は10月だったが、近年の五輪は7~8月開催が基本。背景には巨額の放送権料を支払う米テレビ局の意向がある。夏場は五輪以外に世界的なイベントが少なく、NBAやNFLなどの米人気スポーツのシーズンと重ならないというのが理由だ。

 24年はパリ開催。最近は欧州が熱波に見舞われることが多く、7月に過去最高の42・6度を観測しているが、すでに開催時期が7月26日~8月11日と決定。28年はロサンゼルスでこちらも7月21日~8月6日開催と決まっている。1984年大会では、女子マラソンでアンデルセンが脱水症状でフラフラになってゴール。今夏は札幌より気温が低かったが、昨夏は猛暑で連日40度を超えた。

 パリ、ロサンゼルスの2大会について、時期や場所の変更は考えられるのか。東京都の招致活動で推進担当課長を務めた国士舘大学の鈴木知幸客員教授は「札幌の例もあり、開催都市を複数にするなどの変更は2都市とも柔軟に応じることになる」と話す。ただ「時期はずらせない」とし、理由を「IOCにとって夏場の開催は絶対だから」と語る。

 「IOCの資金の8割は放送権料。中心となっているのは米国の放送マネーだ」と指摘。84年のロサンゼルス大会以降、商業主義の高まりで放送権料は右肩上がりだ。

 北半球でも札幌より北に位置し、最高気温が低いモスクワやストックホルムなどの都市があるが、32年以降の夏季五輪は東南アジアやアフリカの都市が関心を示しているとされる。鈴木氏は「北半球の夏場はどこも暑さが厳しい。今後、南半球が有利になる」とみている。

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