安倍政権に悪夢再び 菅原前経産相から6日“辞任ドミノ”河井法相も

[ 2019年11月1日 05:30 ]

辞表提出後、記者に囲まれる河井法相
Photo By 共同

 河井克行法相(56)=自民、衆院広島3区=は31日、閣僚の辞表を提出した。妻の案里氏(46)が7月の参院選広島選挙区で初当選した際、アナウンス担当の運動員に法定の倍額に当たる日当3万円を支払った公選法違反疑惑や、自身の贈答品疑惑が報じられ、責任を取るべきだと判断した。安倍晋三首相は、後任に自民党の森雅子元少子化対策担当相(55)を充てた。

 公職選挙法違反疑惑が報じられた菅原一秀前経産相(57)が10月25日に辞任してからわずか6日。内閣改造から1カ月半で閣僚2人が去る「辞任ドミノ」で、安倍政権へのダメージは避けられない。06~07年の第1次安倍政権では閣僚が続々と閣外に追われ、安倍首相自らも退陣に追い込まれたことがあるだけに、与党は政権の引き締めに躍起となった。自民党ベテランは野球になぞらえて「3人目となったらスリーアウト、解散だ」と警戒。安倍首相は「任命したのは私だ。こうした結果となり責任を痛感している」と記者団に述べた。

 首相とともに大きな痛手となったのは菅義偉官房長官。菅原氏も河井氏も菅氏の側近と言われ、組閣で菅氏が推したとみられる。河井氏は菅氏を慕う自民党無派閥議員らでつくるグループ「向日葵(ひまわり)会」の世話人だ。「辞任ドミノ」は「令和おじさん」として人気を集め「ポスト安倍」に取り沙汰される菅氏の求心力にも影響が出そうだ。

 今週発売の週刊文春によると、案里氏の選挙事務所が、7月の参院選で運動員13人に対し、日当として法定上限の1万5000円を超す3万円を支払った疑惑がある。事実なら、公選法違反の運動員買収に当たる可能性がある。案里氏の選挙活動は夫の河井氏が事実上仕切っており、2人の政治活動は一体化していたとの証言も載せた。河井氏自身にも、事務所が有権者にジャガイモなどの贈答品を配った疑いがあるとされる。

 河井氏は辞表提出後、辞任理由について「疑義が生じたこと自体、法の番人として国民の信頼に耐え得るものではない」と説明。疑惑については「私も妻も全くあずかり知らない」と強調した。

 《説明責任果たす 妻・案里氏》案里氏は31日、自らの公選法違反疑惑に関し「週刊誌記事内容をよく確認し、事実関係の把握に努め、説明責任を果たしたい」とするコメントを発表した。7月の参院選で運動員に法定上限を超える日当を支払ったなどと指摘された。案里氏は「私自身が事務所になかなか立ち寄れず、運営は信頼できるスタッフにお願いしてきた」と説明。記事の内容に「大変驚いている」とした上で、結果として法相辞任を招いたことを謝罪した。

 《任命責任追求》野党は安倍首相の任命責任を徹底追及する姿勢を強めている。相次ぐ公選法違反疑惑による閣僚辞任について「本来なら総辞職に値する事態だ」(立憲民主党の福山哲郎幹事長)と指摘。衆参両院で予算委員会集中審議の開催を求め、首相に選任の理由などをただす考えだ。国民民主党の玉木雄一郎代表は「2週連続で閣僚が辞任するのは異常事態だ。早急に首相が説明する場を国会で設けるべきだ」と訴えた。

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