東京五輪本番へ“不足の事態” MGCで暑さ&安全対策テストも…

[ 2019年9月16日 05:30 ]

<MGC>スタート付近を見回る警察犬(撮影・尾崎 有希)
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 東京五輪のマラソン代表を選ぶ「マラソングランドチャンピオンシップ」(MGC)は15日に五輪本番とほぼ同じコースで行われ、東京都、日本陸連、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会、警視庁などが、それぞれ警備や暑さ対策のテストを実施した。コース沿いや周辺道路では警視庁が厳重な警戒態勢を敷き、東京都は保冷剤の配布や給水器の設置で対応したが、来年8月の本番に向け課題も浮き彫りとなった。

 MGCは競技以外の場面でも、来年8月の本番を想定したさまざまなテストの場となった。観客への暑さ対策では、都が25キロ手前の折り返し地点となる芝公園(港区)と、30キロ付近で選手が2回通過する共立女子大(千代田区)の2カ所にテントを設け、給水器やミスト発生装置を用意。砕いた氷をビニール袋に入れた「かち割り氷」や保冷剤などのグッズ計2000個も配った。

 ただ、この日のレース中の気温は26・5度から29・2度と真夏の気温には到底及ばなかった。組織委は「本番が午前6時開始と考えれば近い状態ではないか」と楽観的だが、本番は女子が8月2日、男子が同9日に行われる。今年の両日はともに最高気温が35度を超えており、見通しの甘さは否めない。

 この日は沿道に約52万人の観客が集まったが、観戦チケットがいらない本番では200万人以上が押し寄せるとみられており、「かち割り氷」などでの対応ではカバーしきれないのは明白だ。長いコース中には木陰さえない場所も多く、熱中症になる観客が続出する懸念もある一方、交通規制の中、救急車がどこまで駆けつけられるかも不透明だ。芝公園を視察した小池百合子知事は「今日得たデータを分析し、より良い暑さ対策を実施したい」と述べるしかなかった。

 警視庁は交通規制に合わせ、海外で相次ぐ車両突入テロの対策として主要交差点を大型バスなどで閉鎖。沿道は警察官や警備担当者が数メートル間隔で警戒に当たり、車両突入対策としてイスラエル製の金属柵を設置した。小型無人機ドローンの違法飛行に対応するため、大きなネットを付けた機体で捕獲する「迎撃ドローン」などを備える無人航空機対処部隊も投入。また、テロ対策に当たる機動隊の緊急時初動対応部隊(ERT)も有事に備えてサブマシンガンを携行し待機した。

 組織委などでは60人がコース中の19地点に分散して人の動きをチェック。目立った混乱はなかったが、組織委は「一つの大きな参考になるのではないか」と話すにとどめた。さらに海外の訪日客が加わる本番では一層の対策が求められそうだ。

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