五輪暑さ対策に“雪”カヌー会場で実験も“寒い”結果に

[ 2019年9月14日 05:30 ]

 解けない雪が無情にも音を立てて落ちていった――。2020年東京五輪・パラリンピックの観客向け暑さ対策として、大会組織委員会は13日、海の森水上競技場(東京都内臨海部)で開催するカヌー・スプリント(来年8月3~8日)のテスト大会で、人工雪を降らせる実験を行った。

 使われたのは映画やCMの撮影などに使うトラック型の降雪機。実験は2回に分けて行われ、午前10時すぎからの初回では屋根のない観客席の一角に組織委スタッフら約160人を観客に見立てて座らせ、その頭上に5分間、放出した。だが、この日はあいにくの曇り空で気温は極めて過ごしやすい25・1度。組織委によると、降雪後の気温も25・1度と変わらず、暑さ指数(WBGT)も熱中症の危険性の低い21・9度から変化はなかった。

 2回で計約1トンの氷が使われたが、気温が低かったため、雪は空中で解けることなく、塊のままボトボトと観客席に落下。特に遠くに飛ばすための雪は大粒になるため、スタンド席に落ちた雪は、むしろ“ひょう”のようでもあった。しかも落下後に解けるため、床が滑りやすくなるデメリットも発覚した。また、強い逆風が吹くとスタンドにすら届かないことも分かった。

 体験した人からは「かき氷が当たったみたいで、清涼感は感じた」という笑えない感想も噴出。暑さ対策の担当者も「空気全体を冷やすというほどのものではない」と冷静にその効果のなさを受け止めた。残念なテスト結果となったが、それでも担当者は「暑い日なら冷たく感じるし、お客さまにとって楽しんでいただくイベントとしては使えるかなという感想を持った」と目的を“暑さ対策”から“降雪サービス”に切り替える力業に打って出た。今後、導入の可否を検討するが、まあ、イベントとしてなら“アリ”かもしれない。

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