米、文政権を「ウソつき」呼ばわり GSOMIA破棄「理解得た」に抗議

[ 2019年8月25日 05:30 ]

 防衛省は24日午前7時10分、北朝鮮から日本海に向け短距離弾道ミサイルとみられる飛翔体2発が発射されたと発表した。一方、韓国軍の発表は、防衛省から約25分遅れた。発射情報の把握に時間がかかったとみられる。23日に軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を自ら通告したばかりで今後、韓国側に大きな影響が出る可能性がある。

 岩屋毅防衛相はミサイル発射について「(北朝鮮が)間隙(かんげき)を突いたということではないか」と指摘。日本政府の情報収集に破棄通告は影響を与えなかったとの認識を示した。北朝鮮は7月25日以降、短距離弾道ミサイルなどの発射を繰り返し今回で7回目。日本の領域や排他的経済水域(EEZ)には落下していない。

 韓国側は北朝鮮のミサイル包囲網に隙を生んだ協定破棄について、これまで「責任は日本にある」などと身勝手な理屈を展開しているが、その最たるものが米国を巻き込んだ“ウソ”だ。朝鮮日報によると、大統領府が「米国側が(GSOMIA破棄に)理解を示した」とした説明に対し米政府高官が「lie(ウソ)。事実ではない」と完全否定。韓国の外交当局などに抗議したことを明かしたとしている。

 同紙は、米国側が「文在寅政権に強い懸念と失望を表明する」との“名指し”で見解を明らかにしたことと、公式の場で「ROK(韓国の英名略称)」と呼ばないのは極めて異例であることも報じた。米国が文大統領に強い不満を持っているとみている。

 協定破棄で揺らぐ日米韓の協調について、ニューヨーク・タイムズ電子版は「中国と北朝鮮以外の全ての国が負ける戦い」との見出しで報じ、韓国を「最大の敗者」とした。

 米国の発言をねじ曲げ、自国に損害を与えてまで協定を破棄するのはなぜか。背景には文政権の経済面の失政や側近の不正疑惑があり、国民の目をそらすためとの見方が強い。

 打つ手なしだった文政権が放った、まさかの一手。デイリーNKジャパンの高英起編集長によると「国民の支持が大きく下がる様子もなく、破棄は一応の支持を得ている」という。日米との溝を深め、北朝鮮との融和政策ももくろみ通りには進まない中、文政権は落としどころの見えない道を歩み続けそうだ。

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