トランプ氏 天安門NO!香港デモ武力介入におわす中国に“忠告”

[ 2019年8月20日 05:30 ]

 香港の「逃亡犯条例」改正案反対に端を発したデモ拡大を巡り、トランプ米大統領は18日、天安門事件を引き合いに、武力介入をちらつかせる中国当局をけん制した。香港デモに関してトランプ氏が天安門事件に言及するのは初めて。同日のデモ参加者が主催者発表で約170万人に上る一方、中国政府は香港に隣接する広東省深センに武装警察部隊を配置し圧力を強めている。 

 トランプ氏は香港デモに対して強硬姿勢をみせる中国政府について「天安門のような暴力的事態になれば取引は困難になる。取引しないよう求める世論が(米国内で)高まるだろう」と指摘。民主化要求デモを軍が武力弾圧し多数の死者が出た、1989年の天安門事件を引き合いにけん制した。トランプ氏が香港デモに関して、天安門事件に言及するのは初めて。滞在先の東部ニュージャージー州で記者団に語った。

 中国の習近平指導部は香港と隣接する広東省深センに武装警察の部隊を駐留させ、武力介入をちらつかせている。外務省の耿爽副報道局長は19日の会見で「香港のことは完全に中国の内政に属する」と反発。「法治と秩序が欠けたいわゆる民主や自由というものは、無政府主義や社会の動乱につながる」と主張。「香港で最も差し迫った任務は秩序の回復だ」と述べ、中央政府は「香港警察による厳しい法執行」を支持すると強調した。

 改正案撤回や警察の「暴力」停止を求めて香港で18日に実施された集会とデモの参加者は「計約170万人」。警察当局はデモ行進を許可していなかったが、公園内に収まりきれず幹線道路に流れた市民が11週連続となるデモ行進を強行。香港中心部にあるビクトリア公園は黒い服を着た市民で埋め尽くされた。6月16日の「200万人近く」(主催者発表)に匹敵する規模で、政府トップの林鄭月娥行政長官に再び強い不満を突き付けた。

 香港デモの主催者は「平和的活動を通じたわれわれの主張を香港政府が無視するなら、一部の人たちが激しい手段を取る可能性がある」と警告した。民主派団体は31日にも抗議活動を予定しており、混乱が収まる気配はない。

 ▽天安門事件 中国共産党総書記を務めた改革派指導者の胡耀邦氏が1989年4月に死去したのを機に北京市で起きた学生らの民主化要求デモを、当局が武力弾圧した事件。党内の保守・長老派主導で市に戒厳令が出され、軍が6月3日夜に制圧を開始。4日未明に市中心部の天安門広場に突入、鎮圧した。当局は死者数を319人としたが、正確な人数は分かっていない。

 ▽逃亡犯条例改正問題 香港政府は4月、議会に改正案を提出。可決されれば、中国本土や台湾など香港が犯罪人引き渡し協定を結んでいない国・地域にも、香港当局が拘束した容疑者の引き渡しが可能になる。香港政府は香港人が台湾で殺人を犯して逃げ帰った事件を理由に条例改正を提起。民主派は中国に批判的な活動家らが本土に引き渡される恐れがあると反発し、撤回を要求している。

続きを表示

「ラグビーワールドカップ2019日本大会」特集記事

「ガンダム 逆襲のシャア」特集記事

2019年8月20日のニュース