韓国報復は日本のパクリ、報道陣から「ホワイト国除外」返しに厳しいツッコミ

[ 2019年8月13日 05:30 ]

12日、ソウルの大統領府で開かれた会議に出席した文在寅大統領(韓国大統領府提供)
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 韓国政府は12日、安全保障上の輸出管理で優遇措置を取る国のグループから日本を9月ごろに除外すると発表した。日本政府が「ホワイト国(優遇対象国)」から韓国を除外することへの事実上の対抗措置。ただ、韓国政府は記者会見で「日本とほぼ同じ内容」とツッコまれ、日本経済への影響も限定的との見方が多い。

 韓国政府によると、日本はこれまで輸出管理で優遇措置を取る国のグループに分類されてきた。それが9月には29カ国ある「ホワイト国」のリストから除外され、日本だけを対象とした新たなグループに分類。優遇対象ではなかった国に準じる扱いにするとした。

 実施後は韓国から日本への戦略物資の輸出で包括許可が適用されにくくなる。ほかに、個別許可の審査期間が5日から15日に延び、厳格化される。韓国政府は20日間の意見公募期間などを経て、措置を実施する予定だ。

 韓国を「ホワイト国」から除外した日本への事実上の対抗措置。成允模・産業通商資源相は記者会見で、日本を念頭に「国際的な輸出管理体制の基本原則から逸脱して制度を用いたり、不適切な事例が続いたりする国とは緊密な協力が難しい」と述べた。

 ただ、韓国内でも懐疑的な反応が少なくない。韓国紙、中央日報(電子版)は「戦略物資の日本向け輸出はわずかで、実効性があるかどうかは未知数だ」と報道。さらに、成氏の会見では記者から、日本の措置を引き合いに「ほぼ同じ内容だ」「日本と比べて適用規定が弱いのでは」との指摘も上がった。

 韓国では14日に慰安婦の日、15日に日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」と続く。反日感情が高揚するタイミングでカードを切った文在寅大統領は、日本の措置について「不当な経済報復だ」と改めて批判。来年4月の総選挙に向けた思惑が透けるが、韓国側も貿易制度上の措置を打ち出したことで、さらなる日韓関係の悪化は避けられない状況となった。

 今後の焦点は、韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を更新するかどうか。破棄をちらつかせており、24日に判断期限を迎える。一方、日本側は査証(ビザ)の発給制限や送金停止などのカードがあるとされ、今後も両国の応酬が続きそうだ。

 ▽韓国の輸出優遇措置 韓国は安全保障上の輸出管理で優遇措置を取るグループに対し戦略物資に関する包括許可の申請に必要な書類を1種類とするなど手続きを簡略化し、許可の有効期間も通常より長い3年としている。日本のほか米国、英国、オーストラリア、アルゼンチンなど計29カ国が対象。それ以外の国・地域は包括許可は3種類の書類を提出する必要があり、許可の有効期間も2年。個別許可の申請にも同様の扱いの差が設けられている。

 《民間交流にも影響》日韓関係の悪化で両国間では地方都市や民間レベルの交流にも影響が出ている。釜山市は関係改善まで、日本との行政交流を中断すると決定。同市で今月行われる祭りに長崎県対馬市から「朝鮮通信使」の復元木造船が寄港する予定だったが、釜山文化財団からの連絡で中止された。大韓航空も札幌と釜山を結ぶ路線の運航を来月3日から停止する方針を発表した。

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