「選挙に行くな」で選挙に行く!? 注目集める“挑発”動画

[ 2019年7月17日 05:30 ]

 「選挙に行くな」と若者に呼び掛ける“挑発”動画が物議を醸している。中高年男女が「年金が破綻する?関係ない。私はもらえている」「教育予算が減っている?医療費に回してもらえてるからありがたい」などと主張した後で、若者に対して「あなたたちは選挙に行かない」「私たちが政治を動かしている」とメッセージを打ち出している。

 お笑い芸人たかまつなな(26)が2016年、若者と政治をお笑いでつなげる目的で設立した「笑下村塾」が制作し、12日にツイッターに投稿。320万回以上再生されている。

 たかまつは、本紙の取材に「動画が話題になるのは良いこと。なぜ投票する必要があるかなど、考えてもらえる機会になったと思う」と手応えを強調した。

 笑下村塾設立のきっかけは、18歳選挙権の導入。若者が政治や選挙、社会問題を楽しく学べるようにと、全国各地で芸人が出張授業を行うなどの事業を行っている。今回の動画には、若者が選挙を自分のことと捉え、選挙に行く気持ちになれるようにとの願いを込めた。

 挑発的な内容になったのは「ポジティブに、ストレートに伝えるだけでは、みんな投票に行かない」との思いから。昨年秋の米中間選挙で、同様のネガティブなメッセージが若年層の投票率アップに貢献したとされ、“日本版”の制作をイメージしてきた。「日本人が嫌がるライン、共感できるラインを探ってきた」という。

 ネット上では「選挙に行こうと思った」「いい感じであおっていて素晴らしい」との声もある一方で、「お年寄りを悪者にしていて悲しい」「世代間の分断を図るのはどうか」などと否定的な意見もある。

 タレント麻木久仁子(56)が「弊害の方が大きい。偽りの対立軸に惑わされてどうする」とツイートするなど、著名人からの批判もある。たかまつは「風刺や皮肉を面白いと感じられない人がいるのは残念。この動画で、自分の祖父母と溝ができたりするのでしょうか。アンパンマンを見て“暴力反対”と叫ぶくらい的外れ」と反論。

 若者の投票率は20代で3割、30代で4割程度とされるが、動画が効果を発揮するか注目される。

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