韓国大統領、日本に報復示唆 輸出規制強化に「対応取る」

[ 2019年7月9日 05:30 ]

大統領府高官らとの会議で発言する韓国の文在寅大統領(左端)(聯合)
Photo By 聯合=共同

 韓国の文在寅大統領は8日、大統領府高官らとの会議で日本政府の半導体材料に対する輸出規制強化に言及し「日本側の措置撤回と両国間の誠意ある協議を求める」と述べた。規制強化を受けた文氏の立場表明は初めて。トップ自らが事態打開に乗り出す異例の展開となった。ただ日本側は「安倍晋三首相が態度を軟化させることはない」(外交筋)としており、応じない方針。

 大阪市で6月末に開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)でも2国間の首脳会談を行わなかった日韓両国の「冷戦」は泥沼化の恐れが出てきた。

 日本側は元徴用工問題を巡り、日韓請求権協定に基づく2国間協議や仲裁委員会の開催を1月から要請してきた。韓国側はいまだに受け入れていない。日本の外務省幹部は協議要請について「韓国側に誠意を持って元徴用工問題を話し合う姿勢がないから、規制強化措置を取らざるを得なくなった。“誠意ある協議”という言葉をそっくり返す」と不快感を示した。

 文氏は「韓国企業に実害が発生した場合、我が政府としても必要な対応を取らないわけにはいかない」と述べた。具体的にどのような対応を考えているのか明言しなかった。また、民間企業間の取引を政治目的で制限しようとする動きだとして「韓国だけでなく全世界が憂慮している」と批判した。日本の政府関係者は、文氏が必要な対応を取ると表明したことに「元徴用工問題で被告日本企業に実害が生じないようにする対応こそするべきだ」と反論。与党筋は「文氏は国内に向けてメンツを保つために発言している」との見方を示した。

 自民党の甘利明元経済再生担当相は記者団に「自分のことだけ聞けというのでは国際的な信頼関係は成り立たない。もっと大人になった方がいい」と述べ、韓国側に苦言を呈した。

 《輸出規制強化3品目 半導体に必要なフッ化水素など》日本が輸出規制を強化したのは半導体製造などに必要なフッ化水素のほか、フッ化ポリイミド、レジストの3品目。日本が世界で70~100%近いシェアを持ち、サムスンやLGグループなどの韓国企業もほぼ全量を日本から調達している。韓国内では3品目の在庫は1カ月程度分しかないとされる。

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