「びらん剤」「くしゃみ剤」…旧日本陸軍の毒ガス戦部隊公式報告書 初めて発見

[ 2019年7月8日 05:30 ]

迫撃第5大隊の戦闘詳報に記された砲弾の使用量。あか弾は計231発、きい弾は計48発使ったとの記載がある(松野誠也さん提供)
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 日中戦争中の1939年に日本陸軍の毒ガス戦部隊が、中国北部の戦闘で皮膚や粘膜をただれさせる「びらん剤」や、呼吸器に激しい苦痛を与える「くしゃみ剤」が入った毒ガス弾を使った詳細な記録が残されていることが7日、分かった。部隊の公式報告書に当たる「戦闘詳報」を歴史研究者の松野誠也さんが入手した。松野さんによると、毒ガス戦部隊が自ら使用状況を詳細に記した報告書の確認は今回が初めて。

 旧日本軍は敗戦時に記録類を組織的に廃棄したため、毒ガス使用の全容は判明していない。約100枚つづりの報告書によると、大隊が上級部隊の命令を受け、びらん剤が入った砲弾「きい弾」と、くしゃみ剤入りの「あか弾」を使う方針を決定。中国軍陣地に向け「あか弾31発を撃ち込んだ」や「歩兵支援のためあか弾60発、きい弾28発を使用」などと記されている。威力も分析し、山岳地帯に強固な陣地を築く敵にはあか弾による攻撃が欠かせないと指摘。きい弾は初めて使用したと記し「効果甚大」と評価した。

 松野さんは「日中戦争期の戦場の実態で明らかになっているのは氷山の一角だ。事実を解明してそこから教訓を学び、悲惨な歴史を繰り返さないようにする必要がある」と話した。

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