「KING」460億円詐欺 黒幕は前社長夫婦、金の管理に名簿作成も

[ 2019年2月16日 05:30 ]

 「KING」を名乗る会長らが高配当をうたい計約460億円を違法に集めた投資コンサルティング会社「テキシアジャパンホールディングス」(千葉市)を巡る詐欺事件で、出資を募る手口や組織の実態などが15日までに、次々と明らかになった。会長が強烈な存在感を発揮する一方で、前社長夫婦が実権を握り組織を運営していた。愛知、岡山両県警は全容解明に向けて捜査を進めている。

 詐欺容疑で逮捕された銅子正人容疑者(41)の強烈なキャラクターが注目されている今回の事件。自らを「KING」とし、幹部5人を「ゴレンジャー」と呼ぶ“銅子ワールド”の裏で、ともに逮捕された前社長安達慶三容疑者(58)と妻の元取締役淑恵容疑者(45)が組織の実務を握る実態が浮かび上がってきた。

 出資金の回収・収支管理や会員名簿の作成は、夫婦が担当。安達容疑者は16年8月に社長を辞任したが、財務などはその後も夫婦が行った。2人の知人は「安達容疑者が“俺が絵を描いている”と口癖のように話していた」と証言した。

 2人は違法に投資資金計約146億円を集めたとして、13年に東京地裁から業務禁止命令を受けた別の会社で勧誘スタッフを務めていた。出資を募る手口を考案しており“黒幕”とみられる。

 このほか、幹部には元警察官も含まれていた。岡山県警OBの三好輝尚容疑者(60)で、主に県警や地域部門に在籍し、マルチ商法や知能犯の取り締まり経験もあった。

 愛知、岡山両県警は、テキシアの詐欺の手口は出資金違反容疑での摘発を逃れるために、三好容疑者が指南したものとみている。会員とは契約書を交わさずに借用書でやりとり。借金を装い、元本保証や高配当を隠す巧妙なもので、出資の見返りに銅子容疑者の資産から「元気玉」と呼ぶ月3%の配当を約束。会員の勧誘先は知人や友人にとどめ、無料の豪華ランチ会に招待し、配当金の入った封筒が会員に手渡される光景を見せるなどして信用させていた。

 組織には暴力団幹部も含まれており、捜査関係者は集めた資金の一部が暴力団に流れていた可能性もあるとして調べている。ある捜査幹部は「昔から同じようなことを繰り返している仲間が再び集まったところに、銅子容疑者のキャラクターがはまったのだろう」と指摘した。

 銅子容疑者、安達容疑者ら幹部10人は2016年7月〜17年7月ごろ、事業がないのにうその説明をして借金名目で出資を募り、愛知県の男性ら3人から計6400万円をだまし取ったとして逮捕された。愛知県警などによると、同社は13年7月〜17年9月、47都道府県の会員約1万3000人から計約460億円を違法に集めたとされる。

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