レオパレスに不満 オーナー会が10年前から施工不良を指摘

[ 2019年2月9日 05:30 ]

レオパレス施工不良問題

 賃貸アパート大手のレオパレス21は8日、壁や天井などに防火上の不備がある物件641棟の入居者7782人に転居の要請を始めた。同社物件の所有者からなる「LPオーナー会」の役員がスポニチ本紙の取材に対応。「この時期に、そんな大規模転居ができるのか」と疑問を呈し、所有物件の修繕を後回しにする同社への不満を打ち明けた。

 横浜市在住で「LPオーナー会」の西関東支部幹事を務める石塚一雄さん(76)は「すぐに引っ越しシーズンが始まる。それだけ大人数の転居が本当にできるのか」とあきれた。学生も社会人も大移動する年度の替わり目で、不動産業者も引っ越し業者も繁忙期。石塚さんは「これまで“やる”と約束した補修工事などを、やってくれなかった会社」と疑いの目を向けた。

 2005年、妻の親から相続した札幌の土地にレオパレスのアパートを建築。同社が入居者に転居を要請している「ゴールドレジデンス」でなく「コングラツィア」というタイプだが、施工不良が発覚したという。

 昨年8月、1級建築士に調査を依頼し10室のうち4室を調べたところ天井や壁に張られた石こうボードの厚さが基準の15ミリに達していない部分が複数あると判明した。ボード自体が張っていない部分もあった。

 調査報告書は「防火性能が十分でないことから補修が必要」などと指摘。レオパレスは施工不良が見つかった際、オーナーと協議の上で補修工事を行うとしている。石塚さんは「調査結果を伝えても、全くそんな動きはない。火事が起きた際、入居者の命を守れる建物にしてほしいので、工事をしてくれないと困る」と憤った。

 横浜市内で知人が所有する同社のアパートについても「経年劣化で壁の目地(継ぎ目)が開いてしまっている。家主が払っている修繕積立金で直すべき案件のはずなんだけどね」と語気を強めた。

 石塚さんによると同社物件は「最近になって騒がれだしたけど、実は10年近く前から、オーナー会に施工不良の報告が上がっていた」という。中にはオーナーの調査後に、同社が改めて調査して「合格」とした事例もあるという。「約束を守ってくれない会社だ」と石塚さん。同社は最終的には、新たに問題が見つかった1324棟の計1万4443人に転居を促すとしている。大混乱は必至だ。

【レオパレス過去の騒動】

 ▼2008年5月 東京国税局の税務調査で5年間で計約30億円の法人所得の申告漏れを指摘されていたことが判明

 ▼18年4月 90年代に全国で販売した木造2階建てアパートの一部で建築確認の図面と実際の施工内容が異なっていたと発表

 ▼同年5月 96〜09年に施工したアパートで建築基準法違反の疑いがある施工不良が見つかったと発表。防火や防音効果を備えた住戸を隔てる壁がないなど

 ▼同年7月 物件に地球温暖化対策として導入していた3時間で自動停止するエアコンに対し、猛暑のため苦情が急増

続きを表示

「大坂なおみ」特集記事

「日本代表」特集記事

2019年2月9日のニュース