小4少女虐待死 母親も逮捕 父親の暴行黙認「止められなかった…」

[ 2019年2月5日 05:30 ]

 千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅浴室で死亡した事件で、県警は4日、傷害容疑で逮捕した父勇一郎容疑者(41)と共謀し、心愛さんに暴行したなどとして同容疑で母なぎさ容疑者(31)を逮捕した。暴行を制止しなかったことが共謀に当たると判断した。なぎさ容疑者はこれまでに、夫の暴行を制止しようとしたと供述していた。

 なぎさ容疑者には1月24日、勇一郎容疑者が心愛さんに冷水シャワーを掛けるといった暴行をした際、黙認するなどした疑いが持たれている。県警は暴行に積極的に加わってはおらず、従属的立場だったとみている。認否を明らかにしていないが、捜査関係者によると「暴行を止められなかったことを反省している」と供述している。

 事件当時、自宅には心愛さんの妹(1)も含め4人がいた。なぎさ容疑者はこれまでの任意聴取に、勇一郎容疑者が事件前、心愛さんを夜中に起こして立たせたことについて「ずっと立たせるのはやめてと言ったが、聞いてもらえなかった」などと話していた。

 心愛さんは、野田市に転居する前に住んでいた沖縄県糸満市では「お母さんがいなくなったら叩かれる」と友人に伝えていた。なぎさ容疑者は、家庭内でただ一人頼れる存在だったとみられる。

 一方で糸満市には、なぎさ容疑者が勇一郎容疑者からDVを受けているとの情報が寄せられていた。親族が「支配的で外出や携帯電話のチェックをしている」と相談していた。

 こうした情報は野田市にも引き継がれた。千葉県柏児童相談所は「具体的な説明がなく、DVと判断できなかった」というが「母が父に依存する力が強い」とみていた。

 父親の暴力が家族に向かう際には、さまざまなパターンがある。「『モラル・ハラスメント』のすべて」などの著書があり、家庭内のモラハラやDVに詳しい熊谷早智子さんによると「母親と子供の双方に向かう場合もあれば、片方の場合もある」という。その際、母親が「父親への恐怖から、子供を守る行動を取れないこともある。自分を守るため、暴力を子供に仕向ける例もある」と指摘する。

 なぎさ容疑者の心理状態は「情報不足で分からない」としたが「恐怖で縛られていた可能性はある」という。県警の捜査幹部は「DVの影響やマインドコントロールの有無を今後慎重に調べる」としている。

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