日産・西川社長 無念会見「ゴーン統治の負の側面」刑事告発も

[ 2018年11月20日 05:30 ]

ゴーン日産会長逮捕

カルロス・ゴーン容疑者の逮捕を受け、記者会見する日産自動車の西川広人社長=19日夜、横浜市の本社
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 有価証券報告書に役員報酬を計50億円過少に記載した疑いがあるとして、東京地検特捜部に金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者の不正行為について横浜市の日産自動車本社で西川(さいかわ)広人社長が19日午後10時すぎから会見した。(1)有価証券報告書への虚偽の記載(2)私的な目的で会社の投資金を支出(3)私的な目的で経費を支出と3つの“罪”を指摘。「信頼を大きく裏切って大変残念で申し訳ない」と無念の表情を浮かべた。22日に緊急株主総会を招集し、会長職の解任を提案する。

 01年から18年間に及んだ体制を「ゴーン統治」と呼び「本事案で判明した不正は負の側面と言わざるを得ない」と断じた。権力肥大の背景には日産の株式の43%を持つ大株主のルノーの会長であり「執行権もあり、役員会議の議長でもあるため、透明性が低い仕組みになっていた」と語った。

 一方、「積み重ねたものに将来の財産がたくさんある。守るべきものは守る」と強調。「特定の個人への依存から抜け出して持続可能な体制にしていく」と執行体制の転換を図っていくことを表明した。会社としてゴーン容疑者を訴えるか問われ「当然値する事案だと認識している」と刑事告発や損害賠償を検討する考えも示した。

 司法取引について質問を受けると「全くコメントできない」と回答を避けた。ただ、数カ月にわたる内部調査の結果を検察当局に報告し、捜査に全面協力していると強調。6月に始まった司法取引制度に基づいて捜査に協力した企業が起訴を免れたケースもあり、法人としての日産の刑事責任も捜査の焦点になりそうだ。

 ≪トヨタ社長報酬は約3億8千万円≫米通信社ブルームバーグ(電子版)によると、独フォルクスワーゲンの前米ゼネラル・モーターズのメアリー・バーラCEOの報酬は約30億円、独フォルクスワーゲンのマティアス・ミュラー前CEOは約12億9000万円。これを踏まえるとゴーン容疑者が得ていた年20億円の役員報酬は世界的に見ても高水準だ。一方、トヨタ自動車の豊田章男社長は17年度が約3億8000万円。欧米と日本の役員で報酬が“西高東低”になっている現状について日産の西川広人社長はこの日夜の会見で「総合的に見ると日本人だから安い、欧米系だから高いというのはパフォーマンスに応じて是正されていくべきだと思う」と語った。

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