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売り上げ前年同月比150% ファミマドンキ 面白い仕掛け満載 滞在時間長くなった

ドンキ流”で雑多に商品が陳列されたファミリーマート立川南通り店の店内。天井から垂れ下がった巨大なおつまみ珍味や円筒型の容器がズラリ
Photo By スポニチ

 今、人がドンドン足を運んでいる話題のコンビニが都内にある。ディスカウントストア大手「ドン・キホーテ」の手法を取り入れたファミリーマートだ。業界が既存店の客足減に歯止めがかからない中、一体何が人を呼び寄せているのか。実際に“ドンキ流”の店舗に行ってみると、面白い仕掛けが満載だった。

 “ドンキ流”に改装されたのは東京都立川市の立川南通り店。看板に「PRODUCED BY ドン・キホーテ」と書かれた店内に入って視界に飛び込んできたのは、ドンキを思わせる雑多な空間だった。

 棚の高さは既存店より20センチ高く、大人の背丈以上。そこにぎっしり商品が陳列されていた。天井に届きそうな高さはドンキ流の演出だ。ボトル入りのガムがごちゃごちゃに積まれた円筒状の容器が通路に置かれ、天井から垂れ下がった巨大なおつまみ珍味もインパクト十分。商品が多い上に、「オススメ」「イチオシ」と黄や赤で書かれたカラフルな札が至る所に貼られていて、コンビニとは思えないにぎやかさだ。

 一般的なコンビニは整然としていて、大体「どこに何が置かれているか」想像がつく。だが、この“ファミマドンキ”は探す面白さもある。実際、取材用の新しいノートを買おうとして感じたことがあった。文具コーナーに着いてもノートの場所がすぐ分からない。文具がうずたかく積まれた棚を上から順番にキョロキョロと眺めていく。足元の方でノートが見つかると、思わず「あった」と声が出た。まるで“宝探し”を体感しているようだ。

 赤ん坊を抱っこした母親やワイシャツ姿のサラリーマンが日用品や酒売り場で立ち止まり、レジ前のパーティーゲームコーナーでは子供たちが夢中に。コンビニではあまり見かけない光景だ。買い物していた中学1年の男子生徒(12)は「改装前に比べて面白い店になったし、買い物する時間が長くなったんですよね」と感想を聞かせてくれた。

ファミマによると、店の取扱商品は約5000種類で、改装前の約1・5倍。そのうちドンキの取扱商品が約2800種類と6割を占める。コンビニの商品は定価が原則だけに、ドンキから仕入れた2リットル容器の水68円(税別)、バニラアイス65円(同)など激安ぶりが目を引く。

 共同実験店舗で見込むのは集客効果だ。「買い物する楽しみ」に主眼を置いて商品数を増やすため、雑誌コーナーは撤去された。代わりに棚には女性向け用品やお風呂用品が並ぶ。雑誌類はレジ前に売れ筋の少年漫画誌があるだけ。雑誌コーナーも集客に効果があるとされるだけに挑戦的な試みかもしれない。

 出店のきっかけは、ファミマを展開するユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)とドンキホーテHDとの間で昨年8月に結ばれた業務提携。背景には“コンビニ離れ”がある。

 一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会によると、コンビニ既存店の来店客数は5月まで27カ月連続マイナスと事態は深刻だ。6月1日に立川南通り店のオープンに立ち会ったファミマ幹部も「新しい商品を入れ、陳列方法を実験することで、コンビニから離れている人も来てもらいたい」と話していた。

 ファミマによると、立川南通り店が“ドンキ化”してから1カ月の売り上げは前年同月比約150%。広報担当者も「1人あたりの滞在時間が長くなり、客数も増えている」と手応えを口にする。“ファミマドンキ”は立川のほかに目黒区、世田谷区にあり、計3店舗で集客などの効果を検証していく。培ったノウハウを全国約1万7000店へ波及させたい考えだ。

 新たな取り組みについて広報担当者は「ある意味アナログかもしれないが、ネットでは体感できない楽しさがある」と言う。確かにスマートさが求められる時代において、雑多な店は対極に位置するかもしれない。だが、「便利」というイメージの強いコンビニで「楽しく買い物する」というアイデアは利用者にとって新鮮に映っているのは確か。客足が鈍るコンビニ業界で“ファミマドンキ”が反転攻勢の糸口となるか。その挑戦から目が離せない。(安田 健二)

[ 2018年7月16日 05:30 ]

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