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極めて異例…オウム 麻原ら7人同時死刑執行 天皇退位、自民総裁選前の時期選ぶ?

1995年9月25日、警視庁に移送されるオウム真理教の松本智津夫死刑囚
Photo By 共同

 法務省は6日午前、地下鉄、松本両サリン事件などオウム真理教による一連の犯行を首謀したとして、松本智津夫死刑囚(63)=教祖名麻原彰晃=ら計7人の死刑を執行した。2006年の死刑確定から約11年9カ月。1日に7人の死刑執行は前例がなく、小規模な宗教集団を除けば、日本で社会的に知られた教団の教祖の死刑執行も初めて。犠牲者29人、6500人以上の被害者を出した犯罪史上類を見ない平成最大の事件は多くの謎を残したまま節目を迎えた。

 06年9月に最高裁で死刑が確定してから12年。社会を震撼(しんかん)させた事件の死刑執行は7人同時という極めて異例のものだった。

 法務省は3月、オウム事件の死刑囚13人のうち松本死刑囚ら7人を東京拘置所から刑場がある全国各地の拘置施設に移送し、分散させていた。1カ所での執行には限界があり、なるべく同時に執行するためではないかとみられていた。

 13人の中でも罪の重い7人が選ばれたとみられる。1998年11月に法務省が死刑執行の事実と人数の公表を始めて以降、最多の同日執行となった。

 なぜこの時期だったのか。法曹関係者によると、来年は天皇の生前退位をつつがなく行う必要があり、今秋には自民党総裁選が控えている。「国会会期中の死刑執行は珍しい」というものの、内閣支持率が一時の低迷を脱し、安倍政権が安定した局面にあることも背景にあったようだ。

 7人同時の死刑執行は、松本死刑囚を開祖としている「アレフ」などオウム真理教の後継団体の信者に大きな影響を与えた可能性がある。6人の高弟が松本死刑囚と一緒に死んだことで、教祖とともに転生できると解釈して神格化しかねないからだ。

 そこで、公安調査庁が注目しているのは松本死刑囚の遺体の行方だ。一般的にいえば、妻か6人の子供ら親族に引き渡される。ただ、家族は分裂しており、「妻・次男」と「長男・次女・三女」との間で対立。長女、四女はそれぞれ独立しており、遺体の引き取り手が一本化されていないのが実情だ。

 公安関係者によると、松本死刑囚は妻との間に誕生した長男と次男、愛人との間に生まれた4人の子供を自身と同等の「最終解脱者」と位置づけてきた。妻と次男の背後にはアレフの存在があるとみられ、内部事情に詳しい元幹部の上祐史浩氏も同じようにみている。

 松本死刑囚が95年に逮捕されて以降、世間とは隔絶されており「帰依する信者から既に神格化されている」との指摘もある。中には「ハルマゲドン(最終人類戦争)」予言を信じる信者までいるという。遺骨の一部が後継団体の信者に渡れば、団体の発展・拡大に大きな武器となる。オウム真理教では教祖の指示によって殺人が正当化され、“お告げ”などの形で新たな教義を打ち出した場合、新たなテロの危険性も高まる。公安調査庁は遺体が神格化され、その場所が聖地化されることを警戒しており、今後の行方を注視している。

[ 2018年7月7日 05:30 ]

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