【コラム】山内雄司

Jリーグよ、もっと熱くなれ!ACL、2ステージ…アピール不足

[ 2015年3月7日 05:30 ]

 いったいこれはどうしたことか。

 ACLでは咋季の3冠王者・G大阪をはじめ、浦和、鹿島までも連敗スタート。まだ盛り返せるとはいえ、早くも苦境に立っている。だが、「どうしたことか」は結果についてばかりではない。むしろ暗澹(たん)たる気持ちになるのが、その露出の少なさである。

 ACLの放送権を持つ日本テレビは、基本的に地上波での中継をせず、日テレプラス、日テレG+の衛星放送でこれをまかなう。受信環境が整ったうえで、加入料を支払わなければ見られない仕組みである。しかも出場クラブをくまなく見るには、両チャンネルに入らなければならない。これは相当高いハードルと言っていい。

 ただ、これは今に始まったことではなく、一昨年に日本テレビが放送権を獲得してからのスタイルである。「何をいまさら」と思われるかもしれないが、いまさらながらに納得できるものではない。Jリーグ勢の低迷が続くなか、リーグは日程の配慮でコンディション調整をバックアップしていると言うが、露出の少なさによって大会の価値、コンテンツの価値が高まっていかない現状をどう捉えているのだろうか。

 放送に関して口出しはできない?そうかもしれないが、強く要望や働きかけはすべきであり、何年も同じ状況で良しとしていてはこれからも大会の認知は進まないだろう。

 そもそも、Jリーグとしての独自の告知も足りなすぎると感じる。格好つけたコマーシャルをバンバン流せというわけでないが、地上波での告知はほとんど見受けられなかった。テレビ業界には明るくないのでどのような制約があるかは定かではないが、もう少し方法があるのではないか。衛星放送に頼るばかりでは心許ない。

 今季からとても難解な2ステージ制が始まる。その方式はよほどのサッカーファン以外ではスラスラと説明できないだろう。Jリーグが議論を尽くさず断行した改革だが、それでもそこに未来があると考え推進するのならば、もっと一般のファンやこれからスタジアムに足を運ぼうとする人々へきっちりと何度でも説明しなくてはならないのではないか。

 これまでも何度も書いてきているが、決定的にアナウンスが足りない。Jリーグがいかに魅力的なコンテンツか。そして、2ステージ制にどれほどのメリットがあり、何を目指してのものか。方式は複雑だが、その狙いはどこにあり、どうやって覚えてもらうのか。そこを、メディアを先導して伝えなければならないのに、「すでにご存知だと思いますが…」的な緩さ、温さが感じられる。

 残念ながら、私の周りでも“ご存知でない”人が多く、どうすれば年間チャンピオンになるのかを聞かれることがしばしばである。分かりやすく説明しているつもりだが、「なんだか面倒くさいね」と言われてしまう。面倒くさいと言う人を、Jリーグはどのようにスタジアムへ誘うのか。もっともっとアピールし続けなくては、本当に一部の人たちだけのものになってしまうと危惧する。

 もちろん、やるべきことはやっていると信じているが、広くアイデアを募るなり、ムーブメントを起こす策をとことんまで尽くして欲しい。面倒くさいことをしたのだから、面倒くさいと言われないほどにアナウンスする必要がある。

 敢えて言わせてもらいたい。Jリーグよ、自身がもっと熱くなれ!(山内雄司=スポーツライター)

続きを表示

バックナンバー

もっと見る