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監督の指導力、責任感の欠如をどう感じているのか
JFA 相撲協会よりも危機管理意識は低い

日本代表ハリルホジッチ監督(左)と日本サッカー協会・田嶋会長
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 日本相撲協会の組織としての脆弱性か盛んに取り沙汰されている。「かわいがり」と称される虐め、八百長疑惑に野球賭博と負の歴史を重ね、その度に再生を誓ってきたはずなのに、現在は元横綱による暴行事件で揺れに揺れている。専門家ではないのでどこに非があるかの言及は避けるが、多くのファンが協会という組織、その執行部の指導力、牽引力に疑念を抱くのは致し方ないように思える。

 「情けない」「いつまで繰り返すのか」「体質を変えないと」「膿みを出し切らないと」

 有識者、コアなファンからそれほどでもない人まで、一様に体制への不満や不安を口にする。誰もが危機的状況にあるという認識を共有している。迅速なのか、ようやくなのかは別として、そんな声に対して理事長はじめ協会執行部も責任問題を協議し、処分も明らかにし始めている。体裁を取り繕うためなのか、本当に変革する覚悟なのか。それは今後の彼らの活動次第で詳らかになってくるだろう。

「情けない」「いつまで繰り返すのか」……

 筆者はそんな組織をもうひとつ知っている。いや、責任問題を協議すらしないという点では、相撲協会よりも危機管理意識は低いと言わざるを得ない。我らが日本サッカー協会である。

 前回のコラムで、『E−1選手権は選手のサバイバルよりも監督を見るべき大会である』という趣旨を書いた。そして、もはや結論はでたのではないか。

 ハリルホジッチ監督は自ら選考、起用した選手たちの不甲斐なさを嘆く一方で、万全のメンバーではないことを強調し、対戦相手がさも優れていたかのような発言で言い訳した。特に決戦の舞台が整った韓国戦で惨敗を喫すると、「韓国のほうがすべての面で上回っていた」「相手を讃えるしかない」「日本がB代表なのかC代表か分からないが、今夜の韓国にはフルメンバーのA代表でも勝てたかどうかは分からない」と、まるで匙を投げたような発言をし、指導力、責任感のなさを露呈した。

 ワールドカップではすべからず格上と戦うことになる。相手を鑑み、いかに力量の差を埋めるか、用兵や采配でいかに状況を変えるか。ホームでのE−1選手権でそれができず、相手を讃えるしかないと簡単に白旗を掲げる指揮官の下で世界と戦えるわけがない。ベストメンバーでなかったのは韓国も同様で、その人数の多さを比較しての言い訳も見苦しい。結論として、ハリルホジッチ監督でロシアに乗り込む理由のほぼすべてが失われた大会であった。

 だが、我らが日本サッカー協会は、まだ理由を見出しているようだ。ならば、それを仔細に明かしてもらいたい。ハリルホジッチ監督のどこにそのマネージメント能力を評価できる要素があるのか。匙を投げる監督の何を信じればいいのかを、きちんと説明してほしい。

 田嶋幸三会長は時に試合内容に関して苦言は呈するが、それを責任問題にまでつなげるつもりはないようだ。「情けない」「いつまで繰り返すのか」というファンの声をいかに聞くのか。ここで手を打たないわけが知りたい。相手が強かったからね、と言う監督に対して、「じゃ仕方ないね」と容認するのならば、この会長の下でロシアに行くのも反対である。

 ジーコジャパンが惨敗し、当時の会長であった川淵三郎氏が「オシムって言っちゃったね」会見において、騒動に紛れて当時強化のトップであった田嶋現会長は、敗因に関してもあまり言及することはなかった。川淵氏が良くも悪くも矢面に立つ、あるいは立たされる人物であったがためか、その責任論はあまり取り上げられなかったような気がする。

 しかしながら、いまや好む好まざるではなく、矢面に立ち、先頭を切って日本サッカーの未来を切り開く立場である。いったいハリルホジッチ監督の指導力、責任感の欠如をどう感じているのか。そこに未来はあるのですか?

 日本サッカー協会という組織は、どうにも一般の感覚とは異なる責任論を有しているようである。ただ、それでも声を上げ続けていかなければならない。どんな強豪が相手だろうと、勝利へのあらゆる手立てを講じながら、気高く、激しく戦う誇り高き日本代表を見つめていきたいのだから。(山内雄司=スポーツライター)

[ 2017年12月23日 06:00 ]

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