【コラム】戸塚啓

シーズンオフの少ない選手 スケジュール再考を

[ 2015年12月12日 05:30 ]

<広島・オークランド>後半、足を痛める選手の横で指示を送る森保監督(右)
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 クラブW杯が10日に開幕する。日本で開催されるのは、2012年以来3年ぶりだ。

 バルセロナやリーベル・プレートのゲームを国内で観られるのは、サッカーファンとして楽しみだ。開催国代表として出場するサンフレッチェ広島には、Jリーグ制覇につながったサッカーをそのまま対戦相手にぶつけてほしい。等身大の彼らがどんな戦いを見せてくれるのかは、とても興味深い。

 ところで、クラブW杯によって国内のカレンダーが混乱しているところがある。

 昨年のカレンダーを振り返ってみよう。

 J1リーグの最終節は12月6日で、同13日に天皇杯決勝が行われた。ガンバ大阪がモンテディオ山形を退けたこの一戦で、Jクラブが関わる14年のカレンダーはすべて終了した。翌年1月に日本代表がアジアカップを控えていたこともあるが、Jクラブはほぼ足並みを揃えてシーズンオフを迎えた。

 今年はバラバラである。

 J1リーグのレギュラーシーズンは、11月22日に第2ステージを終えた。この時点で、天皇杯ですでに敗退した10チームが公式戦の全日程を終了した。

 チャンピオンシップに進出した3チームのうち、準決勝で敗退した浦和は11月28日に、決勝に進出した広島とガンバは12月6日にJリーグ関連のスケジュールを終えた。昨年と同じなら、翌週に天皇杯ということになるのだが、10日からクラブW杯が開幕する。

 天皇杯準々決勝は、12月26日まで待たなければならない。準決勝は29日、決勝は来年1月1日だ。クラブW杯が国内で開催されることで、J1リーグ戦終了から1か月以上も公式戦を待たされるチームが生まれてしまった。浦和も、ガンバも、クラブW杯を終えたあとの広島も、その他のベスト8進出クラブも、練習と練習試合を消化しながら26日を待つ。

 日本以外の国でクラブW杯が開催され、Jリーグのクラブがアジア代表となったら、今回と同じような変則スケジュールが繰り返されるだろう。ACL制覇は日本サッカー全体の利益であり、クラブW杯は毎年12月に開催される。だとすれば、JクラブのクラブW杯出場を前提に、天皇杯はJリーグと並行してクラブW杯前に決勝を迎える、というスケジュールを現実的に考えていくべきではないか。

 Jリーグの2月開幕が常態化するなら、なおさらシーズン終了を早めなければ、選手のオフが、ひどく短いものになってしまう。

 現在のスケジュールが、選手やサポーターにとっていいものとは思えない。国内サッカーの人気回復につながるライト層の取り込みにも、つながるとは考えにくい。(戸塚啓=スポーツライター)

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