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【コラム】戸塚啓

いつ、どこで、どれだけの試合が…W杯本選を勝ち上がるための条件

[ 2013年12月6日 05:30 ]

 W杯の組み合わせ抽選が近づいてきた。日本時間の12月7日午前1時から行なわれる。対戦相手がどこになるのかは、もちろん重要だ。ヨーロッパの強国が第1ポット、つまり第1シードからごっそりと外れたことで、“死の組”が成立する可能性が高まっている。とはいえ、厳しい組み合わせはあらかじめ分かっていたことだ。日本の立場を考えれば、最初から“死の組”を覚悟しておかなければならない、とも言える。

 第1ポット入りが驚きを誘っているコロンビア、ベルギー、スイスなどは、日本にとって与しやすい相手なのか。ファルカオを擁するコロンビアは、南米予選を2位で通過している。彼らがあげた勝利のなかには、ウルグアイを4-0で粉砕したものも含まれている。11月にはアウェイでベルギーを退けた。

 日本もベルギーに勝利したが、W杯で勝点3を奪える保障はない。もし再戦となれば、ベルギーは十分な警戒を持って挑んでくるだろう。

 欧州予選で組み合わせに恵まれた印象のあるスイスは、8月にブラジルを1-0で下している。僕はこのゲームを観ていないが、ブラジルはメンバーを落としていない。ダニエウ・アウヴェスもチアゴ・シウバも、フッキもオスカールもネイマールも先発している。ブラジルの熱量がどの程度でも、彼らから勝利を奪うのは容易でない。スイスと同じグループに入ったからといって、組み合わせに恵まれたなどと考えるのはおごりだ。

 どのような組み合わせになっても、待っているのはタフでハードなグループステージだ。
むしろ注目したいのは、どこのグループに入るのかである。

 グループステージ最終戦から決勝トーナメント1回戦までの試合間隔には、3つのパターンがある。決勝トーナメント1回戦の8つのカードのうち2つは、中3日で行なわれるのだ。一方で、5日間のインターバルを得られるカードが2つある。

 そうかと思えば、決勝トーナメント1回戦から準々決勝の試合間隔もまちまちなのだ。
この違いは無視できない。

 スケジュール的に理想的なのは、グループA2位かグループB1位での勝ち上がりだ。両者はグループステージ最終戦から、5日間のインターバルを経て決勝トーナメント1回戦を迎える。勝者が進出する準々決勝も、中5日なのだ。

 いつ、どこで、どれだけの試合間隔で試合をするのか。それもまた、勝ち上がるための条件である。(戸塚啓=スポーツライター)

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