【コラム】西部謙司

絶好のチャンスを逃したサンフレッチェ広島

[ 2015年12月19日 05:30 ]

<広島・リバープレート>勝利に沸くリバープレートイレブンを見つめガックリの佐藤(左)ら広島イレブン
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クラブW杯2015 広島0―1リバープレート
(12月16日 大阪長居スタジアム)
 最初の15分間は圧倒されたが、それ以降は互角に戦っていた。クラブワールドカップ準決勝、サンフレッチェ広島は0-1で南米王者のリーベル・プレートに敗れた。とはいえ、いくつかの決定機もあり、逆のスコアで勝っていてもおかしくない内容だった。

 チームとしてリーベルに勝っていたわけではないが、劣っていたわけでもない。球際で劣勢だったのは確かだが、それは「差」というより「違い」にすぎない。Jクラブが南米王者と互角の試合ができるまで成長したのだ。逆に、確実にリーベルに勝つには球際の強さや、GKとの1対1で決めきるシュート力を向上させる必要がある。Jクラブの決勝進出はもはや現実的課題になってきたといえる。

 しかし、本気で優勝を狙うならプレーのレベルアップ以外にも取り組むべきことがある。今回、広島の準決勝は中2日の3試合目だった。対するリーベルは準決勝が初戦。相手は地球の裏側から来ていて、広島は開催国枠という特別待遇だから文句は言いにくいが、不公平なのは間違いない。外国人枠も各国リーグの基準に合わせているので、欧州クラブはその点で有利になっている。

 日本のチームの有利不利という以前に、大会のレギュレーション自体が非常に中途半端なのだ。FIFAとすれば、欧州と南米以外はオマケのつもりだったから、競技面でおかしな大会になっていても仕方ないと考えていたのだろうが、本気でクラブ世界一を決める大会にしたいならこれではまずい。ただ、FIFAを動かすには欧州、南米に勝って何回かファイナルへ進み、1回ぐらいは優勝して世界一にならないと難しいのかもしれない。

 その点で、今回の広島は突破口を開く可能性があっただけに準決勝敗退は残念な結果だ。(西部謙司=スポーツライター)

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