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「注目度」が女子サッカー最大の強化策

社会人野球・茨城ゴールデンゴールズの片岡安祐美監督
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 昨年秋からやらせていただいているニッポン放送の対談番組「ことばのチカラ」で、社会人野球の茨城ゴールデンゴールズ片岡安祐美監督にお話をうかがう機会があった。正直、「女性監督なんてお飾りなのでは?」との思いを捨てきれずに臨んだ対談だったが、どうしてどうして、彼女の持っている言葉や思いは、超一流とされるアスリートのそれと比較しても、まるで遜色のないものだった。オンエアは22日の夜9時からなので、興味のある方はぜひ。

 ちなみに彼女、中学3年生になるまで「実力さえあれば自分も甲子園でプレーできる」と信じて疑わなかったとか。それだけに、父親から「甲子園を目指せるのは男子だけだぞ」と告げられた時は、目の前が真っ暗になるほどのショックを受けたという。

 これって、彼女だけの、野球少女だけの話だろうか。

 野球に限らず、ほとんどのスポーツにおいては女性が男性と伍(ご)していくのは簡単なことではない。片岡さん自身、もしルールで出場が認められていたとしても「レギュラーになるのは難しかったでしょうね」と認めている。サッカーの澤穂希さんにしても、男子と一緒に試合をしていたのは小学生までだった、と聞く。

 幸い、片岡さんは甲子園を目指すという夢の他に、女子野球で世界一になるという目標を得た。女子サッカーの選手であれば、五輪の正式競技に認められるということが、プレーを続けていく上で大きなモチベーションとなったことだろう。

 だが、野球にしてもサッカーにしても、そして男子にしても女子にしても、日本代表を目指せるのはほんの一握りの限られた存在である。日本代表になるのは無理だと悟りながら、しかしサッカーが好きな少年たちには、高校選手権という大きな目標がある。

 では、日の丸には届きそうもない、けれどもサッカーが大好きな少女たちには?

 今年も、高校サッカーの決勝戦は、Jリーグや日本代表戦に匹敵するほどの観衆を集めて行われた。選手たちからすれば、一生忘れ得ぬ思い出となったことだろう。だが、同じ時期に開催されていた女子の高校サッカー決勝の観客席には、かなりの空席があった。もちろん、勝利の喜び、敗北の痛みは観衆の多寡とは関係ないが、それを見上げる下の世代からすると、眩(まばゆ)さはずいぶんと違ったものになるのではないか。

 思えば、高校サッカーの人気が拡大し、レベルが急上昇できたのは、大会が首都圏開催となり、日本テレビが放送を始めたからだった。注目度は、時にあらゆる強化策に勝る。

 放送するテレビ局の関係や運営方法のすり合わせなど、さまざまな問題はあるだろう。だが、障壁をクリアされた暁に待っているものを考えると、やらない手はない。

 来年には新しい国立競技場が完成する。新しい聖地は、女子のためのものであってもいい。(金子達仁氏=スポーツライター)

[ 2018年1月11日 16:30 ]

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